バフェット,大富豪,愛車
アストンマーティン V12ヴァンキッシュ(画像=Webサイト)

クルマとは不思議なものである。その人の愛車を見れば、単なる好みだけではなく、人生観まで見えてしまうように感じることがある。一国一城の主たる経営者や大富豪の愛車であれば、なおさらであろう。

もちろん、社会的成功者であれば複数台所有できるし、次々に買い換えることも可能なので、ここに紹介するすべてのクルマを現在も所有しているとは限らない。しかし、過去も含めて所有していた愛車を知ることで、彼らならではのスタイル、哲学が伝わってくるのではないだろうか。

寺田和正氏 アストンマーティン V12ヴァンキッシュ

サマンサタバサといえば、パリスヒルトンやミランダ・カーなど、世界のセレブをCMに起用し、若い女性やOLに人気のあるバッグブランドだ。そのサマンサタバサジャパンリミテッドの創業者である寺田和正氏が所有していたのが、アストンマーティン V12ヴァンキッシュである。

V12ヴァンキッシュは最高出力586bhp、停止状態から100km/hまでの到達が3.8秒、最高速は323km/hという強力なパワーのマシンだ。1台のヴァンキッシュの内装に100万ものステッチが施されるという、精緻な職人芸も、サマンサタバサのバッグに通ずるものがあったのかもしれない。

寺田氏がヴァンキッシュを購入したきっかけは、F1で日本人初となる3位表彰台を獲得した元レーシングドライバー、鈴木亜久里氏の勧めだった。こうしたエピソードからも寺田氏の交友関係の広さがうかがえる。会う人によって愛車も着替えるという寺田氏。センスの良さも抜群だ。

アラン・ムラーリー氏 レクサス LS430

※画像はレクサス LS460(画像=Webサイト)
※画像はレクサス LS460(画像=Webサイト)

フォード モーター前CEOで現Googleの取締役、アラン・ムラーリー氏が「世界最高のクルマ」と賞賛する一台がレクサス LS430だ。

LS430は2000年に登場し た3代目である。V8、4300ccのアメリカ人好みのエンジンを搭載しながらも、排ガスを前モデル比で75%削減、Cd値0.25と当時の市販車では世界トップクラスであった。

その後、ミリ波レーダーを使ったプリクラッシュセーフティシステムがオプション設定されるなど、現在のレクサスにも受け継がれている安全性能の高さも含めて、先の「世界最高のクルマ」というセリフを言わしめたのかもしれない。

アビゲイル・ジョンソン氏 メルセデス・ベンツ EクラスワゴンE320

メルセデス・ベンツ EクラスワゴンE320(画像=Webサイト)
メルセデス・ベンツ EクラスワゴンE320(画像=Webサイト)

米国の資産運用会社、フィディリティ インターナショナルの女性CEO、アビゲイル・ジョンソン氏の愛車だ。ジョンソン氏は、米国で10本の指に入る女性富豪であり、2014年にCEOに就任した。

スポーティなエクステリアに多彩なシートアレンジができる大容量のトランクがついたEクラスのステーションワゴンは、車格・使い勝手ともに、合理性の追求を行った結果、選ばれたクルマに違いない。

トランクリッドもハンズフリーで開閉できるので、女性にもやさしいステーションワゴンとなっている。ファイナンスの専門家であり、経営者たるジョンソン氏らしい選択であり、メルセデス・ベンツにとっても、理想的なユーザー像といえるだろう。