ニューヨーク大学の経営学院、レナード・N・スターン・スクールが、FinTechの経営学修士(MBA)コースを開設。2014年に同校でビットコイン科を開設した、デヴィッド・ヤ―マック教授が担当する。

「5年以内には資産取引のメカニズムが一新されている」というコンセプトのもと、FinTech産業に足を踏みいれるうえで欠かせない基礎知識(取引戦略、セキュリティー、決済、データ管理、データ分析、規制、デジタル通貨の金融産業への影響、クラウドファンディングなど)と質の高い実践力を、じっくりと身につけるための専門コースだ。

世界屈指の経営大学が支援するFinTechキャリア入門

FinTechMBAコースはスターン経営大学院の得意分野である金融とテクノロジーを融合させ、新たな事業モデルや革命、機会を創出するために、共存の道を探索することを目的としている。

ヤ―マック教授は今後、仲介機関を省いたP2P形式の金融取引がますます増えると見込んでおり、各国の大手銀行がこぞってテクノロジーへの融合に熱意を注いでいることから、FinTech専門家の需要がさらに伸びると確信している。

「FinTechとは、近代的な情報技術がいかに金融サービス産業を駆り立てているかーーの1点につきる」という情報システム科のアレクサンダー・ツズヒリン教授も、FinTechコースで教鞭をとる予定だ。

世界のMBAランキングでは常に上位に選ばれている米国屈指のビジネススクールだからこそ実現した、本気でFinTech産業への進出を目指している人向けのカリキュラムで構成されている。

現在スターン大学では、コーポレート・ガバナンス、ブロックチェーン、ロボット、投資などに関する研究が行われているほか、最先端のバンキング技術を開発するためのプロジェクトなども進行している。

今年11月9日にはPayPalのダニエル・シュルマンCEOをゲストに迎えての、FinTechカンファレンスも開催される予定だ。( FinTech online編集部

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