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スピーチするロメロ氏(写真=FinTech協会)

「どうしたら日本のFinTech企業は海外FinTech企業を超えることができるか」と題し、関係者が一同に会してこの問題について議論するイベントが6月16日、東京都港区のアサツーディ・ケイ(虎ノ門ヒルズ森タワー)で行われた。FinTech協会が定期的に開催している「FinTech Meetup」の9回目。

大企業とスタートアップの考え方の違い

冒頭、ADKの森永賢治ストラテジック・プランニング本部長があいさつ。金融関連のクライアントを280社持つという同社のFinTech分野における取り組みを紹介した。

キーノートスピーチを行ったのは、日本で20年以上のビジネスキャリアを持ち、数社を起業しているTim Romero(ティム・ロメロ)氏。現在は、スタートアップの活動を国内外に発信するメディア「Disrupting Japan」 を運営している。

ロメロ氏の演題は「WHY JAPANESE FIRMS GET RIPPED OFF BY FINTECH STARTUPS」(なぜ日本企業はフィンテックスタートアップにやられてしまうのか)。架空の企業「メガコープ」を題材に、「なぜ大企業がスタートアップとコラボしなければいけないのか」という点や、具体的にその過程で起こりえる課題を挙げた。大企業とスタートアップでのプロジェクトを進める過程や評価方法が違うことなどに触れ、キーアドバイスとなる、プロジェクトの進め方、課題の乗り越え方などを伝授した。ロメロ氏はまた、事業や計画を進める上で、やるべきことを最初に掲げるときに「『その他』があるとやる気が半減する」などと述べ、会場の笑いを誘っていた。

定員180人の会場はほぼ満席で、来場者はメモを取るなどしながら真剣に聞き入っていた。スピーチの後、会場では名刺交換などネットワーキングが盛んに行われた。司会は同協会の代表理事である工藤博樹・メリービスCEOらが務めた。( FinTech online編集部

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