ロンドンの高級住宅地は最高2億円以上の価格下落
「高級不動産離れ」を匂わせる動きは、EU離脱投票前の英国でも見られていた。それまで海外投資家が天井知らずの勢いで買い上げていたロンドンの高級物件の動きが、過去1年間で急激に鈍化したのだ。
原油安、不動産購入に関わる印紙税率の変更、Brexitの可能性などが絡み合い、ノッティングヒルやハムステッドなどの高級住宅価格は、1年間で最高11.8%まで大幅に降下。
ロンドンの不動産会社、Stirling Ackroydが郵便番号ごとで地域を区切って実施した調査では、272個の郵便番号のうち47個の地域の住宅価格に下落が見られ、そのすべてが英国で最も不動産価格が高騰した超高級住宅地だった。
中でもケンジントン・ハイストリートの物件は、2015年第1四半期からの1年間で平均180万ポンド(約2億3443万円)、ノッティングヒルは150万ポンド(約1億9535万円)と、著しく落ちこんだ。
Stirling Ackroydのマネージング・ディレクター、アンドリュー・ブリッジズ氏は、「高級不動産が利益を生み出す時代は終わった」とコメント。ロンドンの不動産バブルのピークが過ぎ、調整期に突入したという見解を示した。
Brexitの影響で不動産投資が凍結に入った気配の濃い英国と、不動産バブルの再来がささやかれている米国では、あまり適切な比較にはならないだろう。しかし高級不動産が低迷期に入り、ゆれ動く不動産市場に何らかの転機が訪れている点は、両国に共通している。(ZUU online 編集部)
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