市場に大きなニュースが伝わると、その影響が大きければ大きいほど、各市場価格が大きく変動する。特に金融不安や経済不安を連想させるニュースでは、市場参加者が驚きとパニックの中で、急激な売り注文を出し、市場価格を急激に大きく下落させる。これが、市場のショックのからくりだ。ここには、市場参加者の失望やパニックが確実に存在する。
ショックは本当に売りなのか?
ここで、様々なショックで急激に市場価格が下落する現象を、冷静に分析してみたい。上記にも書いたように、市場価格が急激に下落する根底には、市場参加者の急激な売り注文の増加という原因がある。ここで売って利益を上げるためには、あらかじめ安値で買いを入れていたか、もしくは、この後、安値まで下落したところで買い戻しを行わなければならない。
しかし、市場のショックのパニックの中で売り注文を出す投資家は、このような事実を確認して売り注文を出しているわけではない。市場のショックの中では、投資家は文字通りパニックの中で投げるようにして売り注文を出す。
株式市場で利益を上げていくためには、投資家は感情のままに行動するのではなく、冷静に分析して行動することが必要だ。市場に現れるショックにおいて、パニックの中で売りを行うことが利益につながるかどうか、過去の市場の値動きを分析してみたい。