不動産投資, 利回り, マイナス金利
(写真=PIXTA)

2020年の東京オリンピックに向けて、関東の不動産市況は過熱中です。先日は不動産投資利回りが過去最低になったという報道がありました。特に都内の物件は高騰しており、実質利回り4〜5%ということも多いですが、それでも売れています。

筆者の周りを見ると不動産投資家の戦略には3つのパターンがありそうです。人の考え方はさまざま。さて、あなたはどの戦略を選びますか?

不動産投資家が考える3つのパターンとは?

様子見戦略

物件が高騰している今、慌てて動いて高値掴みになるリスクを避けて、オリンピック以後の想定される下降局面まで待つという考え方です。これも立派な戦略ですね。

ただ、これは既に資産形成ができた富裕層の考え方。リスク回避思考です。これから資産形成をしようとするなら休んではいられません。様子見の時間がもったいないのです。

ギア・アップ戦略

買い難い時代に買うために、自分自身の競合力にもう一段磨きをかけるやり方です。スキルアップ型と言ってもいいかもしれません。具体的には「対応スピードを上げる」「情報収集範囲を広げる」「人脈形成を心掛ける」などです。

筆者の知人で、4年で7億円の資産形成に成功した強者がいます。彼は1年半で500枚の名刺を配ったと言います。一般的なサラリーマンの営業職でも年間100〜200枚程度ですから、この枚数は驚異的です。

ベビーカーを押しながら、不動産投資サークルに出没される女性の方もいます。ご主人に物件調査と業者交渉を任せ、ご自分はサークルでの情報収集と人脈作り。パートナーとの二人三脚はとても合理的でそして素敵です。

市場転換戦略

一棟物の中古市場が高騰しているなら、よりニッチな競合が少ない市場で勝負するやり方です。当初はアパートから戸建てへシフトした方が多かったのですが、築古戸建て投資法がメジャーになるにつれ、この戦法もブルーオーシャン化してなかなか大変なようです。

そのような状況でベテラン投資家が取っている作戦には大きく2種類があります。都内ではなく郊外や地方へとシフトする作戦と、土地を探した上で新築を建てる作戦です。

知人に、都心から電車で1.5時間かかる、人口8万人、乗車人員1000人弱/日の駅近くに新築を建てた方がいます。彼の戦略はこうです。「賃貸需要は確かに少ないが、全くの0ではない。10軒程度のニーズでも、デザインや設備を工夫してその地域のベスト10の物件になればいい」 見事なニッチトップ戦略です。

土地探しから新築を狙う方は、土地探し、建築プラン立案、融資付け、建築、入居者募集と工程が多く、行動力やスキルが問われます。少しハードルは高く、まさにベテラン向け戦略といえます。

トレンドを言い訳にしない

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現在のマイナス金利時代は、売価の高騰や収益力の低下というデメリットがある一方で、調達金利の低下、積極的な銀行の融資姿勢というメリットもあります。いつの時代でも障害はありますし、チャンスもあるのです。トレンドを理由に嘆くのは出来ない人の言い訳にしかすぎないのです。

山本 常勝(やまもと つねかつ)
サラリーマン不動産投資家。自分年金作りを目標に53歳から不動産の勉強を始め、賃貸事業を拡大、2.7億円の資産形成に成功。不動産投資サークル「ふどうさんぽ」事務局を務めながら、AFPとしても情報発信中。

(提供: DAILY ANDS

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