資産形成や相続対策、老後資産に備えることを目的とした、各種セミナーが全国各地で開催されています。
多くの人がセミナーを受講する目的は、専門家の意見を聞いたり、最新の情報を得たりすることでしょう。話を聞いて「なるほど」と思う回数が多いセミナーほど、自分自身の満足度を高めることができます。「いいセミナー」とは知らなかったことや、具体的に活用できる知識を得られるセミナーなのでしょう。
参加してみないと分からないこともありますが、時間をかけて会場まで出向く以上、有意義な時間にしたいものです。投資やお金に関するセミナーに参加、出席する際に注意しておきたい点をまとめました。
個人情報集め、顧客獲得が目的になっていないか
セミナーに参加する際に、参加者を把握するために個人情報を記入します。その時に、あまり関係のないことを細かく聞かれる場合もあります。個人情報保護法でセミナーの目的以外には使用しないことが前提にはなっていますが、記入する用紙に「資料などを送ります」と書いている場合もあります。有益な資料を送ってもらえることもありますから、一切拒否する必要はありません。ただ、そもそも参加したセミナーの内容が満足できないもので、今後その会社とは取引したくない場合は、はっきり拒否の意思を記す必要があります。
セミナーの構成から読み解く主催者の意図
セミナーでは、最初に有名人や著名人の話があり、その後に商品案内という構成になっていることが多いようです。もちろん、案内される商品が魅力的なこともありますので、「商品案内だからダメ」と決めつけるのはよくありません。
しかし、単に商品案内だけのトークを聞かされるよりも、セミナーという形で商品を案内することで説得力が増し、案内された商品がより魅力的に聞こえるという点も忘れてはいけません。また、「話がうまい」ということと「いい商品かどうか」は分けて考えるべきです。
例えば、デパートなどで行われる商品のデモンストレーションを思い浮かべてください。商品の説明がうまいため、その商品を欲しくなってしまうということはないでしょうか。説明がうまいと、その商品が実態以上に魅力的にみえるかもしれません。本当に必要か、購入しても後悔しないかという点について、プレゼンの良し悪しとは別に評価すべきでしょう。
もしも断定に近いような言い方をする人がいたら、注意したいところです。「今が買い時」「買わないと損」という案内には、せめて合理的な説明や根拠が必要です。