VOYAGE GROUPの事業内容
VOYAGE GROUPの事業内容は、ポイントサイト(金品などと交換可能な電子ポイントを付与するwebサイト)運営等のメディア事業と、ネット広告プラットフォームのアドテクノロジー事業が主軸です。
メディア事業ではポイントサイト「ECナビ」、ポイント交換プラットフォーム「PeX」、アンケートモニターサイト「リサーチパネル」などを運営し、各サイトで合計660万人の会員を保有しています。特に主力事業である「ECナビ」は前身の価格比較サイトから2013年3月に転換後、消費者に高い知名度を誇っています。現在の登録会員数は406万人(2014年3月末時点)で、ユーザーがショッピングや資料請求、アンケート回答などによって得るポイントを電子マネーなどに変換することが出来ます 。 アドテクノロジー事業ではSSP方式の広告配信プラットフォーム「Fluct」を運営しており、5,000以上のメディアで使用されています。日本最大のネットメディアであるヤフーがこの事業の主力販売先となっています。なお、広告事業におけるプラットフォーム形式のDSPやSSPの違いについては、フリークアウトの上場記事で触れているので、そちらをぜひ参考にして下さい。 またその他の事業として、アジアに特化したオンラインリサーチや、ソーシャルメディアを活用したプロモーション・マーケティング支援、インターネット関連企業を中心に新卒採用活動の支援なども行っています。
主な収益源は、提携ショップでのショッピングやサイト訪問に応じた手数料や広告掲載料、ポイント交換手数料などが占めており、2014年9月期2四半期累計(2013年10月~ 2014年3月)の売上高構成比はメディア事業45.4%、アドテクノロジー事業46.3%、その他インターネット関連事業8.3%となっています。
また、代表取締役の宇佐美進典氏は過去にサイバーエージェントの取締役を務めた経験のある他、2007年日中韓若手経済人コンテストにて新人賞を受賞するなど、経営者としての手腕が評価されています。
類似企業の比較
VOYAGE GROUPの類似企業として、マザーズ上場の2社、専門検索サイト等でメディア事業を展開するじげん< 3679 >や、ソーシャルマーケティングの企画・運用などを行うアライドアーキテクツ< 6081 > とのPERを比較すると、今期予想PERは以下のようになっています。
VOYAGE GROUP→予想PER:28.3倍
じげん→予想PER:100.7倍
アライドアーキテクツ→予想PER:41.5倍
上場後の展望とは
サイバーエージェントが子会社から手放したという経歴があり、かつ最近まで新規事業の赤字がネックとなってはいたものの、その懸念点がやっと改善され、収益体制が整った状態での上場となりました。上場後の展望としては、主力2事業に足元の収益改善のけん引役となったインターネット関連事業を加えた、計3事業の成長による業績拡大が期待されます。主力2事業のうち現状ではメディア事業の方が収益性も成長率も高いものの、ネット配信技術を使った広告効果を高めるアドテクノロジーへの投資家の期待は高く、同分野での更なる技術革新による成長が期待出来そうです。ただし市場の関心が高い分野でもあるだけに、今後新規参入プレーヤーが現れることでの競争環境の変化が成長を左右する可能性もあります。
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