上期上振れで通期を上方修正
業務用マヨネーズや惣菜などを手掛けるケンコーマヨネーズが7日に発表した上期決算は、売上高が前年同期比8.3%増収、経常利益が同38.8%増益となりました。売上高は家庭内調理が減少傾向にあり中食や外食が増えるなか、調味料・加工食品事業と惣菜関連事業がともに伸び計画を2.2%上回って着地しています。
経常利益は固定費の増加があったものの、売り上げの想定を上回る伸びに加え、生産性の向上や物流費のダウン、鶏卵を中心とした原材料価格の低下などを背景にほぼ横ばいと見込んでいた計画を大幅に上回りました。その結果、売上高と経常利益はともに過去最高を更新しています。
上期実績が上振れたこともあって通期見通しは上方修正されました。売上高を前期比4.6%増の700億円から5.8%増の708億円に、経常利益を0.4%増の34.5億円から19.3%増の42億円へと引き上げ、経常利益は過去最高となる見込みです。ただ、天候不順によるジャガイモの高騰で原材料価格低下によるメリットは上期から大幅に縮小する見込みで、若干の懸念材料です。
ケンコーマヨネーズでは、2019年3月までに二つの工場の増築と二つの工場の新設を計画しています。資金調達の方法などはまだ決まっていないとのことですが、投資総額は150億円強にのぼる見通しでケンコーマヨネーズにとっては大きな投資となります。
金山敏之(かなやま・としゆき)
マネックス証券
シニア・マーケットアナリスト
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