寮事業、ホテル事業ともに好調
共立メンテナンスが11月9日に発表した上期決算は、売上高が前年同期比2.4%増収、営業利益が同16.6%増益となりました。売上高は計画をわずかに下回ったものの、営業利益はほぼ計画通りの着地となり、上期としては6期連続での営業増益となりました。
寮事業は、企業の新入社員数が増加していることや社員寮制度を復活させている企業も増えていることもあって期初の契約数が前期比1,119室増の35,850室となり、98.3%という高い稼働率でのスタートとなるなか2割近い営業増益を確保しています。
また、ホテル事業もビジネスホテル、リゾートホテルともに稼働率がアップしたことに加え、客室単価の上昇もあり、ビジネスホテルでの熊本震災のマイナス影響や、リゾートホテルでの8月・9月の台風によるキャンセルでの機会損失を吸収して15%近い営業利益となっています。
インバウンド比率が2割近くあるビジネスホテルではインバウンド増加の恩恵を受けています。上期のインバウンドによる宿泊者数は14%近く増加したうえ、客室単価も6%余りの上昇とインバウンドを除く平均(+3.5%)を上回る伸びを示し、ホテル事業の増収増益に貢献しています。
金山敏之(かなやま・としゆき)
マネックス証券
シニア・マーケットアナリスト
【関連リンク】
・
「スーパーフェクタ」実現の米国株市場 米国小型株の魅力
・
トランプ次期米大統領は、世界の金融業界にプラスなのか
・
上期大幅上振れながら通期予想を据え置いた企業は
・
雇用統計は労働市場の着実な引き締まり示す―12月利上げへ前進―
・
引き続き調整に警戒