書いていくうちに思い込みが見えてくる
こで「コラム法」と呼ばれる認知療法で、7つの質問事項を埋めていくことにより、「自動思考」を是正することができます。
まずは、現実に起きて問題となっている出来事(①状況)を記入します。次に、そのときの出来事に対する感情とその度合い(②気分)を記入します。そして、そのとき、出来事をどう捉えたか(③自動思考)を書き出してみましょう。この時点で「考えと事実が必ずしも同じではない」ことに気づける方も多いでしょう。
続いて、自動思考を裏づける具体的な事実(④根拠)を挙げます。さらに、自動思考によって出た結論と反対の事実(⑤反証)を書き出します。ここまで記入すれば、考えを整理することができ、客観的な見方ができるようになります。問題の本質にも近づいているでしょう。そして最後に、「もし?のように工夫したら改善できるのではないか」といったしなやかで前向きな考え方(⑥適応的思考)を見つけることができるはずです。「前向き」と言うと「悪いことばかりじゃないよ」といった楽観的な姿勢のことだと考えがちですが、本来の「前向き」とは、次のプロセスにつながる考えのこと。現実を受け止めたうえで、どう改善していくかを具体的に考えていけるようになることです。
適応的思考に辿り着き、なんとかできるかもしれないと考えられるようになると、⑦いまの気分は軽くなります。最後にそれを書き出します。
コラム法で考えを整理したら、適応思考でたどり着いた工夫を実践してみてください。もちろん、簡単なことからで十分。小さくても結果を出していけば、自信がついてきます。