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(写真=PIXTA)

不動産投資を考えるとき、不動産投資ローンという言葉をよく耳にします。住宅ローンについては、詳しく知っている方も多いかと思いますが、不動産投資ローンについてはいかがでしょうか。

不動産投資ローンと住宅ローンでは何が違うのか、疑問を持つ方もいるでしょう。今回は、不動産投資ローンのメリットとデメリット、どんな条件で融資が受けられるのか、不動産投資ローンの借入目安なども踏まえ、基本的なことを簡単にまとめてみました。

不動産投資ローンと住宅ローンの違い

不動産投資ローンとは、名前の通り不動産投資のための資金を借り入れ、ローンを組み、返済していく仕組みのことです。住宅ローンの場合は、個人住居物件購入のための資金を借り入れるのに対し、不動産投資ローンの場合は、賃貸を目的としたマンションやアパートの投資資金を借り入れることになります。

融資を受ける際の審査基準では、住宅ローンよりも不動産投資ローンの方が安定した賃貸収入を求められるため、審査が厳しくなります。住宅ローンを組む場合は、安定した勤め先と勤続年数、収入、個人信用情報、健康状態などが審査基準として挙げられます。不動産投資ローンはこれらに加え、投資物件の収益性や自己資金額などが挙げられます。年収や勤め先のチェックは住宅ローンよりも厳格な基準となります。

不動産投資ローンは住宅ローンとは目的が異なるうえ、リスクがあるため金利は住宅ローンよりも高くなります。住宅ローンの金利が約0.6〜1%であることに対し、不動産投資ローンの金利は約1〜8%と高く幅広く設定されています。

不動産投資ローンのメリットデメリット

不動産投資ローンのメリットとしてよく挙げられるのがレバレッジです。自己資金に相応する不動産よりも金額の高い不動産に投資を行うことができます。例えば、自己資金が2,000万円でも5倍の1億円の物件に投資することができることもあります。ローンを組むことで、購入資金が貯まるのを待たずに、投資を始められることもメリットといえるでしょう。

デメリットとしては、空室または滞納による家賃収入の減少がまず挙げられます。家賃収入でローン返済ができない期間は、自己資金から返済する必要があります。長期にわたり空室が続くと大きな負担となる場合がありますので、注意が必要です。取り扱う金額が大きいため、わずかな金利上昇でも返済金額が大きくなる可能性があることも念頭に置いておきましょう。また、売却のタイミングによっては残債が発生します。物件価格は年数が経過するごとに値下がりします。売却しても売却収入によっては、ローンを返済しきれない場合があります。

これらのメリットデメリットを考慮したうえで、返済に困らない適切な金額でローンを組むことをおすすめします。

借入目安は年収いくら?

不動産投資ローンを組むにあたり、年収500万円からでも融資を受けられる金融機関があります。多額の自己資金がある場合は、年収がそれほど高くなくとも審査が通りやすくなります。安定した収入が審査基準の一つですので、数年分の源泉徴収票が必要になる場合があります。

年収500万以下でもローンを組むことはできますが、その場合は自己資金が300万円以上あった方が安心です。空室による家賃収入の減少、突発的事故、天災等によって発生する修繕費など突然の出費を想定すると、すぐに使える自己資金があることで審査に通りやすくなります。

リスクをきちんと理解して資金の安定した活用を

不動産投資は大きなリターンがなくとも、株やFXといった他の投資よりも比較的安定性が高いことで、人気が徐々に上がっています。

投資である限りリスクは必ずありますが、不動産投資のリスクやデメリットをきちんと把握したうえで、不動産投資ローンを存分に活用してください。(提供: 不動産投資セミナー