結婚にはお金がかかる、というのは誰でも知っていることだろう。では、実際どれくらいの金額がかかるのか、具体的な金額を挙げることができるだろうか。

両家の顔合わせに始まり、結納、挙式、披露宴、二次会、新婚旅行、新生活と、結婚費用と言ってもその内容は、かなり広範囲である。これら一つひとつにお金をかけようと思えば、天井はない。結婚費用について、理解を深め心の準備をしてほしい。

目次

  1. 結婚にかかるお金の目安と内訳
  2. ご祝儀のマナーと相場
  3. 結婚のお金を着実に貯める
  4. 結婚のお金の管理方法
  5. 結婚費用の節約方法
  6. 即決は禁物

結婚にかかるお金の目安と内訳

挙式・披露宴にかかる費用の全国平均は、359万7000円(招待人数は約71.6人)となっているが、それ以外に結納や新婚旅行、新生活の準備などの費用も必要となる。

これはあくまで全国平均であり、これ以上にお金をかける人もいれば、もっと少ない資金で結婚式を行う人もいる。招待人数によっても、その金額は大きく変わってくるだろう。結婚式を挙げるのであれば、それらの資金を結婚式前までに用意しておく必要があるのだ。

前述した挙式・披露宴の費用359万7000円には、挙式料、飲食費、衣装、引出物、ブーケ、装花、スタジオ別撮り写真、スナップ写真、ビデオ撮影、映像演出、プロ司会者、ブライダルエステが含まれている。中でも飲食にかかる費用は122万9000円と、全項目の中でも突出している。

ご祝儀のマナーと相場

自身が結婚式に列席する場合のご祝儀にはいくら包めばよいものか、あるいは、自身の結婚式であれば、どれくらいのご祝儀がもらえるかというのは、気になるところだろう。

一般的なマナーとして、2で割り切れない金額にする、というものがある。最近ではそうした縁起を担ぐ部分にも変化が見られ、「ペア」を意味することから2万円のご祝儀でも良いとも言われ始めてきている。しかし、それはまだ一般化しているとは言えず、親世代には「失礼」と解釈されてしまうことや、他の友人より金額が少なかったという事態も考えられるので、なんとも言い難い部分である。

友人や同僚など同世代の人は、3万円が相場と言われている。また、自身が結婚をした後に友人の結婚式に招待された場合には、いただいたご祝儀と同額を包むのがマナーとされている。上司や親戚などで年齢が上であれば、もう少し金額が増えることになる。

結婚のお金を着実に貯める

結婚式は、高額な買い物であるため費用を準備できずローンを組むという人も多い。しかし、その方法はあまりお勧めできない。華やかな結婚式、楽しい新婚旅行が終わり、いざ新生活をスタートした時に、ローンの負担は新生活に重くのしかかることだろう。その後は夫婦で貧乏生活、とならないためにも、結婚式のための自己資金を差し引いてもなお、余裕のある貯蓄額を築いておくのが理想的である。厳しい言い方だが、資金が貯まっていないのであれば、それはまだ結婚すべき時期ではないとも言える。

確実に結婚のための貯蓄をするためには何ができるか、ふたりで徹底的に話し合ってほしい。予定時期に資金が間に合わないからといって、投資などで資金を増やすことはお勧めできない。定期預金などを活用し、「資金を増やす」のではなく「着実に資金を貯める」方法を模索するのが賢明であり、それは目標への近道であるとも言えよう。

結婚のお金の管理方法

結婚する場合に大切になるのが、資金の管理である。管理方法はそれぞれによって異なるが、理想的な手段として、お金の流れを可視化することである。一つの銀行口座をふたりの貯蓄用に開設し、ふたりが共同で管理するという方法はその点でもお勧めである。結婚前に、相手が、どういうことに、どのくらいのお金を使う人なのかを把握しておくことも大切だ。無駄遣いは、結婚前に正しておくことが、円満な家庭を築くためには必須である。

詳細な家計簿をつけると息苦しく感じる人もいるが、最低限に「食費は月にいくら」「貯蓄はいくら」とざっくりとした金額を設定し、その範囲を崩さないように生活してみるのもよい。これは、生活の基本である。その月でかかる費用が安定すれば、今後のライフプランも立てやすくなり、予想外の出費にも対応できるだけの貯蓄額を築くことができるだろう。

全国平均でみてみると、実際の結婚式での費用負担は、親からの援助が約半分との統計が出ている。そうなると、残りを自己資金とご祝儀でまかなうことになる。

結婚費用の節約方法

結婚費用を大きく節約できる手段の一つが、「時期、日柄にこだわらない」という方法である。ご存じのとおり、大安や友引といった日柄は、同内容の結婚式を行う場合でも料金が高くなる。これは、連休中の旅行金額をイメージしていただければ、わかりやすいだろう。また、6月はジューンブライドとして人気があるが、それ以上に秋のシーズンが人気である。そうした日柄や時期をずらすことで、大きく結婚費用を節約できる可能性があるのだ。結婚は、両家の意向を重視しなくてはならない場面も多くあるが、理解を得られるようであれば、ぜひ検討していただきたい。浮いた資金で、料理のグレードアップやワンランク上のウェディングドレスを選べるようになるかもしれない。

即決は禁物

実際に結婚式場の下見に行くと、ここしかないと、「ビビッ」ときてしまう人は多いようだ。しかし酷な言い方をすれば、それは結婚貧乏への第一歩ともいえる。テーマパーク同様、人は華やかで気持ちが高ぶる場面になると、冷静な判断ができなくなる。その場で決めてしまうのではなく、一度家に持ち帰り、冷静な状態で判断をしてほしい。また、数か所の式場を回り相見積もりをとることを強くお勧めする。

(数字は全てゼクシィ調べ)