ウェザーニューズが27日に発表した2017年5月期の上期決算は、売上高が前年同期比2.5%減の69億円、営業利益が同11.0%減の14億円となりました。売上高は、法人向け気象サービスが航海気象で新規受注があったものの、海運業界の荷動きの減少や円高の影響で減収となったことや、個人向け気象サービスもガラケー会員の減少などで減収となり、会社計画を下回って着地しています。

また、営業利益は売上高の減少や円高に加え、アジア展開のための人材や生産性向上に向けた開発スタッフの採用による人件費増、IT開発のアウトソース費用の増加などから減益となりました。こちらも会社計画を下回って二桁の減益となっています。

しかし、通期予想は売上高で前期比3.4%増の150億円、営業利益で同0.4%増の34億円という増収増益の計画が据え置かれました。上期に前期末比50隻増と伸び悩んだ航海の運航コストの最適化を支援するOSRサービスがここにきて200隻増の2900隻まで伸びており、それが今期末には500隻増の3200隻となる見通しで、下期の巻き返しで通期計画の達成を目指すとみられます。

金山敏之(かなやま・としゆき)
マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト

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