中古マンションのリノベーション物件を区分で購入する場合、室内は当然新しくキレイになっていますが、建物の外観は基本的にそのままです。部屋はキレイでも、外観が古臭かったら入居者から敬遠されるかもしれません。

第一印象は借り手の評価を大きく左右

マンションを借りようとして実際に物件を見に行くと、最初に目に入るのは建物の外観です。初対面の人も見た目の第一印象が大切なように、マンションも見た目の印象は重要となります。

しかし、住人の退居や入居の都度、マンションの外観までリフォームするわけにはいきません。なので、築年数が古くなればなるほど、経年による見た目の変化は免れません。 新築物件のようにはいかないわけですが、悪い印象にならないためには、何をすればいいのでしょうか。また、入居者はどんな観点で建物を見ているのでしょうか。

建物の外観を重視するライフスタイル、部屋の内装を重視するライフスタイル

外観がキレイであることに越したことはありません。しかし、部屋の内装がそれに見合っていなければ、かえってその落差に“がっかり感”が大きくなってしまうでしょう。逆に外観はイマイチでも、室内が見た目にも印象が良く住みやすそうな部屋なら、その意外性に好感度が上がることがあるかもしれません。 また、外観という意味ではデザインも重要です。古びていても、壁や屋根などのデザインが今ではなかなか見ない特徴的なものであれば、かえって「レトロでオシャレ」と受け取られることもあります。 ただし、実際のところは、入居者が借りる際の決め手として、外観を判断材料にするかどうかは、その人の価値観やライフスタイルによっても大きく変わります。

例えば、友人・知人をよく家に招いたりする人は、外観を気にするかもしれません。また、ベランダ、バルコニーなどの面積が大きい物件の場合は、そこで過ごす時間も多いかもしれないことを考えると、眺望と合わせて、外壁を気にすることもあるでしょう。

その一方で、外観をほとんど気にしない人もいます。平日は朝から夜遅くまで仕事に出ていて、週末は家の中でゆっくりするか、どこかに遊びに出かけてしまうというライフスタイルの人なら、選ぶ基準は室内の住みやすさや機能性を重視するため「住み始めたら外観なんてほとんど気にしないから」と考えています。

選ばれるポイントは、その地域の治安・防犯面の心配をクリアできるか

極端な例かもしれませんが、例えば外壁に落書きされているのを放置しているマンションがあったら、どう思うでしょうか。 きっと、その地域の治安が心配になるのではないでしょうか。人目につかずにそうしたことができる場所と思われ、マンション自体の防犯面は大丈夫かと心配になるかもしれません。特に、一人暮らしの女性を借り手のターゲットとして考えている場合であれば、なおさら重視すべきポイントです。

また外観は、マンション管理がしっかりしているかどうかのバロメーターになるでしょう。築年数が古ければ、壁面は劣化してひび割れが生じることもあります。しかし建物が古びていても、細かいところが修繕されていると、隅々まで目が行き届いていてきちんと管理されていることに気が付きます。

投資用中古マンションを購入する時は、このように借り手の立場から物件を見て評価することが大切です。外壁などをピカピカに修繕している物件よりも、むしろ室内のリノベーションの品質を優先している物件の方が、投資効率は高くなる可能性は高いでしょう。周辺地域の治安の悪さや、建物の立地・環境の防犯面のリスクを感じさせないようなマンション管理が行き届いていることがわかる外観であることが重要となります。(記事提供: REISM

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