日本株銘柄FOCUS,串カツ田中
(写真=bonchan/Shutterstock.com)

今期は保守的な既存店売上高を前提に大幅な増収増益を計画

串カツ田中が13日に発表した2016年11月期の決算は大幅な増収増益となりました。売上高は、前々期(2015年11月期)にオープンした直営店14店の通年寄与に加え、前期(2016年11月期)に開店した直営店14店舗の寄与、さらに前々期にオープンしたフランチャイズ店13店からのロイヤリティ収入の通年寄与と前期に開店したフランチャイズ店23店からのロイヤリティ収入などにより前期比58.2%増の39.7億円となりました。

また、経常利益も前期比52.9%増の4.1億円と大幅な増益となっています。2014年11月期までにオープンした店舗での利益減(21百万円)に加え、上場関連費用などによる本部経費の増加(107百万円)が重石となったものの、それを前々期に開店した直営店舗が通年寄与したことによる利益増(90百万円)や、前期に開店した直営店舗の利益増(12百万円)に加え、フランチャイズ店増加によるロイヤリティ収入増(62百万円)などでカバーしています。

今期は7期連続の増収増益を見込んでいます。直営店16店、フランチャイズ店24店の新規出店を見込み売上高は前期比28.4%増の5.1億円、経常利益は同22.3%増の3.9億円となる見通しです。前々期に何度かテレビで取り上げられたことでの反動もあって前期にほぼ横ばいに止まった今期の既存店売上高は前期比2%減の計画となっていますが、会社側は保守的な前提を置いたとしています。また、現状で2,400円程度の客単価を2,100円程度まで引き下げ競争力を一段と高める予定です。

金山敏之(かなやま・としゆき)
マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト

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