ベンチャー企業のロイロは、同社製品を模倣したとしてベネッセコーポレーションを相手取り、岡山地方裁判所に訴訟を提起したと発表した。模倣により生じた損害の賠償を求め、金額は1600万円。ロイロはベネッセコーポレーションに通知を行ってきたが、改善が無い為、訴訟提起に踏み切ったという。ベネッセコーポレーションの広報担当者は今回の報道を受け、「オクリンクがロイロノート・スクールを模倣している事実はない。訴状が届いていない為、これ以上のコメントは控えたい」という声明を出している。
「ロイロノート・スクール」はタブレット用授業支援アプリ
ロイロは教育支援アプリの開発・販売を行うベンチャー企業であり、横浜に本社を置く。同社製品である「ロイロノート・スクール」にベネッセコーポレーションの販売する「オクリンク」が酷似していると主張している。
「ロイロノート・スクール」はタブレット用授業支援アプリで、自分の考えをカードにし、それらをつなげていく事で、思考の整理や発表に役立つ。シンプルで直観的な操作性が特徴である。2014年には日本e-Learning大賞で総務大臣賞を受賞し、2016年度には全国500校以上の学校で導入された実績があると同社は公表している。
一方の「オクリンク」はベネッセコーポレーションが発売する「ミライシード」のオプション製品として販売されている。ロイロの主張によると、カードを使用する点や、各種機能、画面構成が酷似しているという。「ロイロノート・スクール」の2014年4月発売に対し、「オクリンク」は2016年4月の発売である。