「日本をうならせる2人の中国人、馬雲・馬化騰」と題する記事がネットニュースサイト「今日頭条」に掲載された。

馬雲は阿里巴巴集団の、馬化騰は 騰訊(テンセント)集団の創業者にして総帥である。以前同サイトに出た「中国ネット企業価値10傑」によると、1位…騰訊(市場価値2705億ドル)、2位…阿里巴巴(市場価値2661億ドル)である。

ただし4位にアント・フィナンシャル(企業価値推定600億ドル)がランクされている。同社も阿里巴巴集団のためトータルでは逆転する。いずれにしろこの2トップは頭抜けた存在だ。そのリーダーである彼らは日本に何をもたらしたのか。

キャッシュレス社会で先行する中国

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(写真=Fotos593/Shutterstock.com )

記事は「最近日本ネットで中国経済の発展を肯定する文面が話題となった。元来日本は中国の台頭を喜ばない。米国と同じで評論せず承認もしない。さて今回は、何が日本ネットユーザーの神経に触ったのだろうか?」と始まっている。

そしてまず北京中関村のコンビニエンスストアにおける決済手段のシェアから紹介している。それによると、

支付宝(Alipay・アントフィナンシャル)+微信支付(WeChat Payment・テンセント)67%
銀聯カード22%
キャッシュ11%

現金でもクレジットカードでもない、中国で「第三方支払平台」と呼ばれるモバイル決済がすでに3分の2を占めている。

支付宝はもともと阿里巴巴がネット通販会社として発展する過程で誕生した、売買の信用をつなぐ資金プールである。一方の微信支付は、中国最大のSNSで、ユーザー数8億人以上という微信(We Chat)に付加された決済システムである。その出自の違う2つが今激しく争っている。2016年第四四半期のモバイル決済シェアは、支付宝54%、微信支付37%、その他9%である。

なお中関村は中国のシリコンバレーとよばれ、IT企業や研究所が集積し、北京大や清華大など名門大学にも近い。他地区より数年は先んじていることには留意したい。

訪中日本人の反応