3月期決算の発表が本格化している中、決算良好の企業には投資家からの買いが集中する一方で、決算鈍化となる企業は投資家からたたき売られるなど決算相場の様相を呈している。

そんな中で5月12日、ポテトチップスやじゃがりこ、かっぱえびせんなどで有名なカルビーが本決算を発表した。一時は台風の影響による国産じゃがいもなどの原材料不足で一部のポテトチップスの出荷が停止されるというニュースが伝わったこともあり決算への悪影響が懸念されたが、予想に反して決算内容は良好だった模様だ。

本記事では良好な決算の概要について振り返ってみたい。

実際の決算数値と事前予想との差異は?

ポテトチップス
(写真=PIXTA※画像はイメージです)

以下がカルビーが発表した決算数値である。

(年次、売上高、営業利益、経常利益、純利益の順に掲載。数値は企業が発表した17年3月期決算短信より)

2017年(本決算)、2524億円、288億円、286億円、186億円
2017年(会社予想)、2500億円、285億円、282億円、182億円

また同時に発表された2018年の会社予想は以下の通りだ。

2018年(会社予想)、2600億円、300億円、300億円、190億円

今後、じゃがいも不足の影響は業績に影響があるとの見通しを会社側は行っているものの、18年予想を据え置いたところは一定の評価がされるはずだ。また同時に増配継続を発表している。前期の1株当たり35円配当に対して17年は1株当たり42円の配当、18年は1株当たり46円の配当予想だ。

予想よりも堅調な決算に加えて、増配継続に姿勢は株主還元面での投資家からの高評価がなされそうだ。

良好な決算内容を形作った原因は?