経団連が6月9日に発表した「2017年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況」によると、前年夏比4.56%減の91万7906円となり、5年ぶりに支給金額が減少した。減少したとは言っても、3年連続で90万円台を維持した。ボーナスを受け取ると、海外旅行や高額商品の購入を検討する人も多いかもしれない。

しかし、少子高齢化の進展が加速しており、将来の公的年金に不安は尽きない。日本の株式市場はアベノミクス以降好調が続いており、日経平均株価は先日2万円を回復した。このような時こそ、ボーナスを機に株式投資を始めてみてはどうだろうか。

ボーナスで株デビュー 個別銘柄の選び方

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(写真=PIXTA)

株式投資を始めることの難しさの一つに、銘柄選びがある。株式市場に上場している銘柄は数千にものぼる。その中から、これから株価が値上がりする銘柄を選ぶのは困難と言わざるを得ない。

銘柄を探す代表的な方法としては、会社四季報の活用がある。会社四季報は上場銘柄が一覧で掲載されている書籍、いわゆるカタログだ。一つずつ銘柄を読み、分析し、有望銘柄を発掘する。筆者はいつもやっている作業で慣れているため、これほど楽しい作業はないと考えている。しかし、個別銘柄を選ぶことが初めてであれば、会社四季報を読破することが困難な作業だと言っても過言ではない。そこで、株式投資のプロであるファンドマネージャーが選ぶ銘柄を、そのまま真似る「パクリ投資」を実践してみてはどうだろうか?

例えば、テレビ番組等で特集されたことで個人投資家の人気を集める「レオス・キャピタルワークス」をご存知だろうか。日本全国でセミナーを行っているが、満員御礼で数カ月待ちの状況が続くほどの人気ぶりだ。レオス・キャピタルワークスが直接販売を行う投資信託が「ひふみ投信」だ。

投資信託とは、証券会社等が投資家からお金を集めて、運用会社(=投資信託会社)がそれを元手に運用する金融商品である。運用のプロであるファンドマネージャーが、投資家から集めた資金を増やすために運用方針を決め、株式や債券等に投資を行う。投資のプロが選んだ投資先=個別銘柄を参考にして、これから投資を行う個別銘柄を参考にするというわけだ。

例えば、投資信託会社は不特定多数の投資家から資金を集めて投資信託を作り、運用を行っている。例えばJPモルガン・アセット・マネジメントや大和証券投資信託委託、レオス・キャピタルワークス等が挙げられる。

上場会社の株式等保有割合が発行済株式総数の5%を超える(5%ルール)と、大量保有者である株主は大量保有者になった翌日から5営業日以内に、大量保有報告書を管轄の財務局に提出しなければならない。最近は、レオス・キャピタルワークスの大量保有報告書が明らかになると、株価の上昇を期待した個人投資家の買い注文がその株式に殺到するケースも散見されている。

個別銘柄の見方