2017年の夏の土用の丑の日は、7月25日と8月6日の2回だ。夏の土用というのは、立秋より前の18日間を指し、その間に丑の日が2回あったわけだ。
本来天然うなぎの旬は、冬眠に備えて体に多くの栄養を蓄えた、晩秋から初冬にかけてとされており、夏に採れたうなぎは味も落ちる。それが夏の盛りの「土用の丑の日」に食されるようになったのは、売れゆきの悪さに困ったうなぎ屋から相談を受けた蘭学者の平賀源内が、丑の日に「う」のつくものを食べると縁起がよいとされていたのに目を付けて、うなぎを販促する看板を提案したことが始まりだったというのが通説だ。
もっとも、最近のうなぎはほとんどが養殖ものなので、特に旬といった季節がないことを考えれば、暑い夏に馬力をつけようとうなぎを食べるのも悪くはないだろう。
東京都中央卸売市場日報によれば、蒲焼うなぎの相場は2016年に比べると1割弱安い価格で推移しており、夏の土用の丑の日が2回あることからも、需要の伸びが期待できるかもしれない。まあそれはともかく、投資家たる者、やはりここは「うなぎ関連銘柄」を抑えておきたいところだ。
(1)日本水産 <1332>
日本水産は、うなぎ養殖関連銘柄としても認知度が高い銘柄だ。同社はさけ、ます、ぶりなどを始め、さまざまな養殖対象魚種の人工種苗の作出に成功し、生産した種苗を一部産業化している。困難と言われるうなぎの完全養殖に関しても研究をすすめており、うなぎ関連銘柄として目の離せない存在だ。