住宅ローン専門金融機関のアルヒは2016年に同社のフラット35を利用した女性単身者の成約データより、「単身女性の住宅ローン利用状況調査」を行い、その結果を発表した。社会環境の変化や低金利を背景に、女性単身者も住宅ローン利用に前向きであるとされるが、調査では正社員だけでなく、派遣社員やパートタイマー等、幅広い層での利用が進む実態が浮かび上がった。
単身女性の住宅購入者の多くが30~40代で住宅購入を決断
総務省の「平成27年度国勢調査」によると、15~64歳の単身女性の持家比率は約20%となっている。近年は低金利環境が住宅購入を後押ししている事に加え、2004年に共同住宅でフラット35を組む際の最低床面積が50平方メートルから30平方メートルに引き下げられた事も住宅ローンの利用を促している。もちろん女性の社会進出が進んでいる事がその背景にある。
女性単身者の住宅購入種別を見ると、62%が中古マンションを購入している。新築マンションが17%で続く。女性単身者の多くはマンションを購入しているという結果が明らかとなった。中古建売住宅は9%、新築建売住宅は7%であった。
また、購入時の年齢調査によると、全購入者の平均年齢は42歳という結果となった。年代毎に見ると、40代での購入が最も多く42%、30代が33%、50代が13%と続いた。経済力と住宅ローンの返済期間の見合いから、30~40代で住宅購入を決断するケースが多いと見られる。