約87%の企業が「人材育成はOJTが中心」としているにもかかわらず、うまく機能していると答えた企業は約12%にとどまっている。

これは産業能率大学総合研究所が行った調査(2010年)で分かったもの。人に学ばせるというのは、思いのほか難しいのかもしれない。

OJTがうまくいかないと感じる理由

OJT,社員教育
(写真=PIXTA)

同調査で企業が感じている理由としては、「指導者の時間の確保が難しい」に次いで「指導する能力が不足している」が挙がっている。

また2014年に独立行政法人労働政策研究・研修機構が発表した「人材マネジメントのあり方に関する調査」では、入社3年目までの若年層の人材育成上の課題として、次の点が上位に挙がっている。

  • 業務が多忙で、育成の時間的余裕がない
  • 上長等の育成能力や指導意識が不足している
  • 人材育成が計画的・体系的に行われていない

いずれにせよ、人材育成にかける時間や育成力・システムに課題がありそうだ。

「学ばせ方」の歴史的背景