中国の今年7月までの累計海外不動産融資が255億7000万ドルに達し、前年同期比209%を記録した。経済ニュースサイト「界面」が伝えた。

一方、不動産大手の万達集団は、政府に資産の縮小を求められ、海外を含む632億元(約1兆400億円)分の資産を売却した。銀行に対し、万達への融資を精査するよう指導しているようだ。おかげで買収した映画会社AMCの株も暴落するなどさんざんである。他に安邦保険集団など海外投資の多いグループも槍玉に上がっている。これは相反してはいないのだろうか。

ドル建て債券の発行は2倍

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(写真=PIXTA)

不動産研究の「中原地産研究中心」のデータによると、7月単月の不動産企業の海外融資合計は3億8000万ドルだった。1~7月までの累計では、255億7000万ドルに達し、前年比209%増、史上最高を記録している。その資金調達は外債の発行に依っている。

最も多かったのは、恒大集団(広州)で6月だけで38億ドルのドル建て債券を発行した。累計では66億2400万ドルである。次は佳兆業金服(深セン)で35億ドル、さらに中国海外集団(香港)、龍湖地産(重慶)碧佳園(広東省)緑地集団(上海)などが5億ドル~10億ドルの外債を発行している。

政府は海外での起債過程の簡素化により、政策的に外貨の流入を促した。不動産企業以外も含めた中国企業の発行した米ドル社債は、2017年上半期だけで142本、1020億ドルに達した。フランスの投資銀行ナティクシスの最新レポートでも、中国発行の米ドル債券は増加を続け、総金額は昨年の2倍以上となると予測している。そのうちの39%が不動産企業によるものだ。

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