今期の業績結果と来期の業績予想

今期の決算結果をみると売上高は、約15億6,600万円ですが、最終的に、当期純損失は、2億4,300円となりました。2013年の株高、円安の効果もあり、輸出関係は好転して、設備投資などが持ち直しつつあり、経済全体が回復基調にあった年になりましたが、最終的には、損失で終わったようです。内訳をみてみるとタイのアミボイスにおいてはほぼ全ての分野において増収となったようですが、クラウド事業部が中小型案件の受注に留まったことから予想ほど売上は伸びなかったようです。

また、国内においても、ライセンス販売が堅調に推移したため営業利益においては大幅に向上したし、経常利益においても為替差益等で当初計画を上回った為、株式取引譲渡債権の取引不能による特別損失を計上しても、当期純利益においても当初の計画数値を上回ったということです。損失で終わってはいますが、これは特別損失の計上の為であり、営業利益、経常利益の為替差益等を含めると損失額は目標よりも縮小されたという事が書かれています。

来期は、特別損失で計上する予定はない為、来期は、売上高22億円をかかげ単体売上では20億円という目標、営業利益単体では黒字化をめざし、連結では、2013年と同じ-2億円の赤字にはなる予定ですが、これは今後のさらなる成長の為の投資期間として今は設備投資などに力をいれているようです。

アミボイスはどんな所でどのように使用されているのか?

アミボイス(音声認識システム)は、様々な場所で様々なものに使用されています事例としては、NTTドコモのらくらくホンや、コールセンターなどに寄せらせるお客様の声などをテキスト化したり、様々な問い合わせを検索したりするシステムをつかって素早く的確に対応することができるようになるようです。また製造・物流などの現場ではヘッドセットを使用して、音声によるデータ入力でハンズフリーやアイズフリーで現場での作業を削減することができるようになります。

最近の研究開発では、カーナビ用に社内環境向け音響モデル等の開発、外国語(タイ語、英語)の音声認識の認識度を精度向上などさらに新しい開発も同時進行ですすんでいるようです。

今後の業績拡大の為の課題

様々な用途に使用されているアドバンス・メディアのアミボイスは、今後もさらにいろいろな場所での使用の活躍が期待されそうです。また、海外での活躍の場も今後さらに拡大していくとのことなので、ここも期待する要因の一つとなります。

しかし、設備・研究開発に力をいれており来期も損失になってしまう事。また、懸念事項としては、今はコアの商品としてトップシェアの位置づけを保っていますが、今後同じような競合他社などの出現により業績が左右されてしまう事も危ぶまれます。今後、安定的な課金システムやエンドサービスまでできるサービスを作っていく事も課題の一つです。アミボイス一つだけで業績をここまで大きくしてきた同社ですが、今後さらに伸ばしていくにはもう一工夫の新事業への展開が必要になってくるとおもわれます。

Photo by : ludens

undefined