就職する企業を選ぶときに「福利厚生が充実しているか」は、重要なポイントの一つとなるでしょう。

ひとことに福利厚生といっても、企業によって異なります。社会保険料の企業負担分はもちろんのこと、住宅手当や家賃補助、資格取得等の支援、カフェテリアなどさまざまあります。

福利厚生は「給料以外の待遇」ともいわれているように、働くうえで重要な価値となります。今回はさまざまな福利厚生を紹介していきます。

(写真=Gunnar Pippel/Shutterstock.com)
(写真=Gunnar Pippel/Shutterstock.com)

福利厚生の種類

法定福利厚生とは、社会保険料(健康保険、介護保険、厚生年金、労災保険など)の企業負担分をさします。

一方、法定外福利厚生とは、その他に企業が任意に行う従業員向けの福利厚生制度です。この法定外福利厚生が企業によって大きく異なるため、従業員にとっては「給与以外の待遇」の充実を実感できるポイントとなっているようです。

● 法定外福利厚生の一例

住宅 社宅・独身寮、住宅手当・家賃補助
医療・健康 ヘルスケアサポート、医療・保健衛生施設運営
ライフサポート 購買・ショッピング、食堂・昼食補助、保険、育児休業や介護休業、社内カウンセラーの設置、社内のリフレッシュルーム、バースデー・リフレッシュ休業、財形貯蓄制度
慶弔 慶弔見舞金
文化・体育・レクリエーション 余暇施設、宿泊施設、レジャー施設などの割引制度、資格取得手当

働きやすい環境づくりも重要

育児休業については、共働き世帯が増えている傾向があり、特に注目されています。ただし、企業によっては制度化されてはいるものの、実際に育児休業を取得しようと思っても、休みづらい環境であるなど、育児休暇をきっかけとしてそのまま退職せざるを得ない場合もあります。

また、復職するつもりであっても、子どもを預ける保育園の確保が困難な場合もあります。そのため、子育て世帯にも仕事がしやすいように事業所内に保育所を設ける企業も増えています。その他の法定外福利制度として、従業員から求められている注目すべきポイントは「社内のリフレッシュルーム」や「社内カウンセラーの設置」などです。

近年、学校や大学にスクールカウンセラーが設置されることが増えてきました。これらのカウンセラーは学校組織とは別となっており、相談した内容が学校側に漏れることはありません。そのため児童・生徒は安心して相談でき、問題解決のためにとても大切な役割を担っています。

同じように、社内にカウンセラーを常駐させることで従業員は安心して仕事をすることができ、企業側も信頼されることでしょう。過重労働や精神的疲労によって仕事に支障が出るような報道をよくみるような世相ですから、企業側の努力も福利厚生の一つとして考えられるでしょう。

毎日・毎月の出費を負担する福利厚生が人気

育児休業や介護休業、または万が一のときにも頼れるカウンセラーなども、福利厚生では重要なポイントです。また、「住宅手当・家賃補助」や「食堂・昼食補助」などの実費に根強い人気があるそうです。

これは、どのような家庭環境である従業員も平等に、毎日あるいは毎月かかるであろう費用の一部を平等に補助してくれるからだと推測されます。住宅手当や家賃補助、食堂、昼食補助などは、新入社員でも重役であっても平等に補助される権利があります。必要になったときに役立つ福利厚生も大切ですが、日常にかかる実費の一部を負担してくれる方が、「給与以外の待遇」を実感できるようです。

働き手にとって満足度が高い福利厚生とは

日本経済団体連合会によると、企業が負担した福利厚生費は、全産業平均で一人1ヵ月当たり11万627円となり、はじめて11万円を超えました。また、福利厚生費の現金給与総額に対する比率は19.4%となり増加傾向にあります(2015年度福利厚生費調査結果報告)。

従業員にとって働きやすい会社とは、法定外福利厚生も充実しており、誰にでも平等に補助してくれる会社といえそうです。

(提供: フクリ!

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