この記事は2025年11月11日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Rizky/stock.adobe.com)

2025年11月11日(火)の午後12時半時点に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

先日から続いている米政府閉鎖についてだが、この週明けのどこかで解除の流れが出てくることは想定していた。そしてここに来てやはり、近々解除されるとの見方が濃厚となってきた。米国では明日12日(水)に向けて採決を行なっているようだ。

政府閉鎖が解除されると、閉鎖中に発表が延期となっていた様々な指標結果が出てくることになり、目が潰れるほど悪いのではないかという懸念がある。そうなるとドルは下落方向だろう。

なおかつ閉鎖が解除されると、ドルが買われそうだというイメージが強かったため、バイ・ザ・ルーモアになっていたわけだが、実際解除されたらセル・ザ・ファクトになる可能性もあり、かえって米ドル/円の上値が重くなるのではないかと考えている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、151.50~155.80円。

これは一昨日9日(日)時点に考えた予想レンジだが、その時点では米政府閉鎖の解除がおそらく今週との想定はあったものの、週のどの辺りかという意味では、いつになるかわからなかった。

また、閉鎖解除が決まればドルが買われるというイメージだった。しかし万が一155円が突破された場合、当然ストップもあるため、瞬間的に上がる可能性は高いのだが、156円には乗らないという意識が非常に強く、予想上値を155.80円に設定した。

よって今週の流れとしては、まず閉鎖解除でドル買いになるものの、指標結果で週央から週末に向けてドルが下落すると見ている。

よって戦略的には、政府閉鎖が解除されたら引きつけてドルの戻り売りから入りたいと考えている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。