◉お金持ちの金銭感覚③〜綺麗に使う、大胆に損切る〜
その一方で彼らは当然使う時には綺麗にお金を使う人たちです。以前にも少し触れたかもしれませんが、自分自身が作ったお金であるために、何事にもとらわれず大胆に色んなものを売り買いされます。そして金額の大小にとらわれず、得てして決断はもの凄く早いです。
私の仕事柄、マーケットで物事が予想通りに運ばない時にはカットロス、いわゆる損切りという事と真剣に向き合わなければいけない時があります。そしてこの局面は、相当シビアなやり取りになることが往々にして発生します。普段負けることを何より嫌う人たちに、負けを確定していただくプロセスだからです。
ですがこの過程で、その投資家・資産家の本当の腹の座り方というものを垣間見れる事が多いのも事実です。
彼らはこのやり取りの中で、私が話しているストーリーに一貫性、ロジック、想いなど色々なものを見定めるのでしょう。それらに納得がいったとなると、後は驚くほど淡々と事を受け入れご自身の感情をそれ程表に見せることなく対応されることが多いです。
いつもいつもこんな事をやっていると、当然すぐに相手にはしてもらえなくなります。しかし、何年かに一回やってくるその厳しいイベントを経ると、大抵の投資家たちの懐の深さというのは分かるものです。
参考:
「創業社長VSサラリーマン社長」~アジアの富裕層ビジネスから見えてきたもの~
◉お金持ちの金銭感覚④〜楽しみながらお金を使う〜
またお金を綺麗に使う人達だと申し上げましたが、質の良いお金持ちの方々は、周りに気を遣わせることなくご馳走をしてくださる方々だとも言えるかもしれません。
それは5000円の食事でも30万円の飲み屋でも同じです。決して「俺が奢ってやってるんだぞ」的な雰囲気を醸し出すことなく、非常に自然に振舞っていただけます。
「そりゃそれだけお金持ってるんだったら10万円位なんともないだろ?」と思われるかもしれません。しかしここでポイントなのは、奢ってあげているという感覚ではないことです。彼ら自身も楽しんでるから、「好きでお金を払っているんだ」というような見せ方をできる人たちという意味かもしれません。
ただのお金持ちは一杯いるかもしれません。しかし、上記のように尊敬できる質の良いお金持ちはそれほど多くはないように思えます。