経営者として、社員に語るネタは常にストックしておきたいものだ。言葉の力は偉大なもので、ビジネスの本質を突く名言というのは社員の心を揺さぶり、士気を高め、組織力を強化させる。

ここでは、偉大な経営者やビジネスマンが残した、強い組織力を生み出すための言葉を紹介する。ビジネスの本質を突いた名言は、きっと社員の心にも届くはずだ。

経営者が残したビジネスの本質を突く名言7選

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(写真=docstockmedia/Shutterstock.com)

1.リーダーのスピードが、部下のスピードになる(女性起業家 メアリー・ケイ・アッシュ)
一代で何十億ドルもの売上をたたき出す巨大化粧品会社を築き上げた女性起業家、メアリー・ケイ・アッシュ。彼女は、組織の行動力の違いがどこに現れるかを問われた際に、こう回答した。経営者が率先して行動を起こしていくことが、職場の士気を高めて生産性を向上させることにつながり、企業の成長スピードが速まることになるのだろう。

2.行動は言葉よりずっと影響力がある(経営コンサルタント スティーブン・コヴィー)
ビジネス書のベストセラー『7つの習慣』の著者である、経営コンサルタントのスティーブン・コヴィー。言うばかりで行動が伴っていない人の言葉は、重みがなく誰の心にも刺さらない。アクションを起こすリーダーこそが影響力を持っており、周囲や部下を巻き込み信頼される力を有していると言える。

3.ピンチの時には身近にいる人を総動員して、彼らを信じるんだ(Apple創業者 スティーブ・ジョブズ)
Appleの創業者で、カリスマ的な人気を誇るスティーブ・ジョブズ。彼は優秀な仲間を集めて、チームにまとめることで爆発的な力を発揮させる能力に長けていた。ピンチの時こそ仲間や部下を信じて、個々人の持つ能力を最大限に活かしてもらう。これにより、社員の自尊心と責任感が育ち、より良い仕事につながっていくのではないだろうか。

4.何をやるのかを決めるのは簡単。何をやらないかを決めるのが難しい(Dell創業者 マイケル・デル)
世界最大級のテクノロジーソリューション企業Dellの創業者マイケル・デルは、世界経営者会議のインタビューでこう語ったという。企業の経営戦略でも、現場での仕事でも、優先順位をつけることは重要だ。目標達成のために最も価値のある仕事に注力することが、組織力の強化につながり、企業を成長に導くことになるだろう。

5.上からの統制なんて、必要ないんです。職種や役職に関係なく、ユーザーのニーズにこたえられる能力がある人間が主導権をとる。ルールはこれだけ(元LINE株式会社社長、現C Channel 森川亮)
LINE株式会社の元社長・森川亮氏は、LINE開発時の組織体制作りについて質問された時にこう答えた。トップダウン式の経営ではなく、リーダーから社員まで全員が主体的に動き、ユーザーのニーズに答えていく。これこそが、成長するビジネスの本質であろう。

6.物をつくる前にまず人をつくる(パナソニック創業者 松下幸之助)
言わずと知れたパナソニック(旧松下電器)創業者の松下幸之助は、創業時より事あるごとにこう語ったという。事業は人材なくして成立しない。単純に技術力や営業力が高い社員を育てるのではなく、仕事の意義を理解し、同じ目標に向かって突き進むことができる人材を育成する。それが、松下幸之助が考える人材育成の本質である。

7.全ての失敗の責任は己の責任である。全ての成功の要因は仲間の力である。そう思えない人はリーダーになってはならない。(ソフトバンク創業者 孫正義)
ソフトバンク創業者の孫正義が考えるリーダー像は、責任感のある人物である。社員を信頼して仕事を任せ、トラブルが生じた際にはトップが責任を取る。まさしく、慕われるリーダー像そのものであろう。

言葉の力が組織を活性化させる

経営者の言葉は、良くも悪くも社員に大きな影響を与える。その一言で士気が高まることにつながる一方で、組織力の低下を招く結果になることもあるのだ。

リーダーの言葉は重い。強い組織を生み出すために、偉大なる経営者の哲学を吸収し、社員に語ってみてはいかがだろうか。(提供:百計ONLINE


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