昨日の海外時間には、米金利が上昇する中ドル買いが優勢となりました。しかし今日の東京時間にはいって、日経平均が寄り付きの上昇幅を縮める展開となると、ドル円も急反落し、その後は上値の重い展開となっています。
今後の見通し
日銀が金融政策の「柔軟化」を検討する、との週末の各種報道を受けて、昨日の東京時間午前には円買いが優勢となりましたが、その後は米金利が反発したこともあってドル買いが優勢となりました。現在も米金利は高止まりしていますが、日経平均が海外時間の先物の上昇幅を縮小したことから円買いが強まって、昨日の上昇幅の61.8%押し付近まで下落しました。その後やや反発していますが、今後もトランプ大統領のドル高に対する不満の発言がある可能性が続く中、特に貿易戦争の可能性がある対ユーロ、対円でのドル買いは続きにくいと考えます。
ドル売りポジションを再度構築
112.25円で作ったドル円のドル売りポジションは、昨日夜111.25円で利食いのストップ・ロスが成立しました。その後111.50円付近で上げ渋る場面が数回続いたことから今朝方昨日からのサポート・ライン割れの111.30円で再びドル売りポジションを作りました。損切りラインは昨晩の高値越えの111.60円です。
海外時間からの流れ
欧州時間序盤、特段の材料はありませんでしたが、対ユーロなどでドル買いが強まって、ユーロドルは1.1680台まで、ユーロ円は129.80円台まで下落し、ドル円は111.10円台まで上昇しました。しかし売りが一巡するとユーロは買い戻しが優勢となって、ユーロドルは1.1720付近まで、ユーロ円は130.20円台まで反発しました。
NY時間にはいると、米金利が上昇する中再びドル買いが優勢となって、ドル円は111.50円台まで上昇し、ユーロドルは1.1680台まで下落しました。この間ユーロ円は130.40円台まで上昇幅を拡大したあともみ合いとなっています。NY時間引けにかけて、日経平均先物が上昇幅を縮小するとやや円が買い戻され、ドル円は111.20円台まで、ユーロ円は130.00円台まで反落しました。
東京時間朝方には日経平均先物が上昇してドル円も111.50円付近まで再び上昇しましたが、日本株の取引が開始されると、急速に日経平均が上昇幅を縮小したことから円買いが強まりました。
今日の予定
今日の海外時間には、独/ユーロ圏・7月製造業/サービス業PMI(速報値)の発表が予定されています。
(提供:FXプライムbyGMO)
高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp