トレンドを牽引するデザイナーやアーティストにもファンが多い『BEAMS』。メンズ、レディース、キッズまでを対象にブランド展開をし、30を超えるレーベルを擁する老舗セレクトショップです。独自のセンスが光るBEAMSですが、異業種と期間限定のコラボをいくつも行っているのをご存じでしょうか。幅広い世代に人気のあるセレクトショップであるにもかかわらず、なぜBEAMSはコラボを繰り返すのか。その理由に迫ってみましょう。

BEAMSが奏でるオシャレ感

BEAMS,shop
(画像= Indypendenz on/Shutterstock.com)

BEAMSはキャラクター商品からラフなTシャツ、本革の高級バッグやインポート商品まで取り扱うセレクトショップです。雑貨や衣類に重きを置いているショップに対して、BEAMSは生活全体をオシャレにコーディネート。最新カルチャーをファッションに採り入れることで、顧客の自己表現の手助けをしてくれるなどの特徴があります。BEAMSに行けば、他の人とはちょっと違う個性を出せるかも……。そんな期待も感じさせてくれますね。

BEAMSのユニークさは商品だけではなく、その店舗の佇まいにも現れています。店舗ひとつとっても、わざと内部の導線を複雑にしてあります。訪れた人がゆったり時間をかけて店内を見渡し、さまざまな商品を手にすることで、顧客にコーディネートのアイデアやヒントを得てもらいたいという、BEAMSならではの工夫があるのです。

BEAMSのコラボはいつだって注目度抜群!

BEAMSの特筆すべきポイントは、さまざまな企業やプロジェクトとのコラボレーションにあります。記憶に新しいところでは、2017年に大きな話題となったスターバックスとのコラボがありました。キーホルダー型のスターバックスカードは当初店頭販売を予定していましたが、国内はもとより海外からもカードを求める人たちが殺到したため、急遽抽選販売へ変更。社会的な話題となったことで、BEAMSはさらにブランド価値を高めることになったのです。

そして2018年1月に話題となった、ラグジュアリー・ブランドLEXUSとBEAMSとの異業種コラボ。その発端となったのは、2016年にLEXUSが立ち上げた「LEXUS NEW TAKUMI PROJECT」でした。これは、全国47都道府県でさまざまな伝統工芸に取り組む若き匠たちが、世界へ羽ばたけるようにと始動したサポート企画です。そこに、BEAMSを代表するバイヤーや店舗で働く6名のスタッフが、その企画から生まれたプロダクトを選び、実際の暮らしの中に採り入れました。伝統的でどこか懐かしく、それなのにまったく新しいライフスタイル。このプロジェクトは世間でも大きな話題となりました。

BEAMS JAPANでのコラボは地方創生、伝統芸能

さらに2016年、BEAMSは日本のこだわりから誕生したモノ、ヒト、コトを繋げる場所、その名も『BEAMS JAPAN』を新宿にオープンしました。“日本”をキーワードに、各地の銘品や文化、アートやクラフトなどといったさまざまな商品の販売や作品の展示をスタートしています。

これまで佐賀や大分の別府などのコラボがありましたが、東北の復興支援も行ったりしています。たとえば、山形の工房では「KENDAMA TOHOKU」と題し、けん玉にクリエイターのデザインを施して販売しています。最近では福島とのコラボで赤べこが店頭に並んだのも記憶に新しいことでしょう。

BEAMSが地方や伝統芸能とコラボすることにより、新しい視点が生まれるのです。伝統的な「ものづくり」の新しい挑戦をBEAMSがサポートしているともいえます。

BEAMSが異業種コラボを繰り返す理由を考察!

なぜBEAMSは異業種コラボを繰り返すのか、次はその理由に迫ってみましょう。

・異業種コラボで生まれる斬新なアイデア

一つ目は、異業種とのコラボがBEAMS自体に新しい価値を生み出すことにあります。いくら人気ブランドでも、定番デザインだけではライバルのショップとの激しい競争に飲み込まれかねません。「いつもと違う」という刺激は、ときに新しい組み合わせから生まれます。まったく新しい異業種コラボによって、顧客に「あっ!これは見たことない!ほしい!」と思わせるようなワクワク感を提供できる。これにより、顧客の興味・関心を惹きつけているのがBEAMSなのです。

・期間限定でプレミア感アップ!

二つ目は、期間限定によるプレミア感。『BEAMS×○○』などのコラボは期間限定。BEAMSでしか手に入らないのはもちろん、一定期間しか店頭には並びません。在庫がなくなれば、それでもうおしまいなのです。今しか買えないと分かれば、どうしても欲しくなるのが人の心。「今しか買えない!」「手に入れたらSNSで自慢したい!」などのプレミア感が、顧客の行動を駆り立てるのです。

・コラボに惹かれる新しい顧客層

三つ目は、異業種とのコラボによって新しい顧客層の開拓ができることです。これまでBEAMSに興味がなかった人々も、斬新かつ魅力的なコラボを目の当たりにすることで、BEAMSの実店舗やECサイトを訪れるようになります。もちろん、BEAMSファンもコラボ先に興味を抱くため、BEAMSもコラボ先も双方にとって大きなメリットとなるのです。さらに、コラボによって購買意欲が沸いたファンたちは、次のコラボはなんだろうと期待しますし、シリーズものであれば一連の商品をコレクションしたいと思うファンもいるでしょう。

実際、異業種とのコラボはBEAMSの売上にも大きく貢献しています。このように、BEAMSは人と企業、企業と企業の出会いを創出しています。BEAMSというプラットフォームは新しい経済圏を生み出し、多くのファンを獲得しているのです。

BEAMSは企業と人を結びつけるプラットフォーム このように、BEAMSは単なるブランドショップという枠を越えて、いまや他企業が集うプラットフォームになっています。他企業と協働することで双方の顧客を飽きさせず、それどころか新しい体験をも提供しているのです。

まったく新しいコラボを次々と創り出すことで、さらなる顧客開拓を続けるBEAMS。今後もBEAMS異業種コラボから目が離せません。(提供:J.Score Style


【オススメ記事 J.Score Style】
当たると評判の性格診断?!「ディグラム診断」が教えてくれる本当のあなた
新しい自分に出会うために意識するマズローの5段階欲求説
イーロン・マスクは「ロングスリーパー」経営者に学ぶ理想の睡眠時間とは?
新しいフィットネスの形!? NAPERCISE(ナパサイズ)から見る睡眠とは
独自の視点と理論で植物を栽培 常識は常識ではない?「熱帯植物栽培家」杉山拓巳さんVol.1