富裕層や経営者が時間を買う意識を持っていると聞いたことがある人もいるかもしれません。しかし、一方、ビジネスパーソンが時間を買っているというのはあまり聞いたことがないのではないでしょうか。時間を買うという考え方は、ビジネスパーソンには当てはまらないのでしょうか。

時間を買う考え方は富裕層や経営者以外には成り立つのか

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(画像=KieferPix/Shutterstock.com)

富裕層や経営者は収入額が多いため、費用対効果で考えると時間を買いやすいといえるでしょう。では、一般のビジネスパーソンでも時間を買う考えは成り立つのでしょうか。

もちろん、人によって時間を金銭換算した場合の価値は異なります。時間の価値を計る物差しとして、時間あたりの稼ぐ金額を考えてみます。稼ぐ金額を計算するには、「年間の手取り収入」を「年間の労働時間」で割ります。このとき、労働時間には通勤時間も含めます。

例えば、手取り年収が600万円の人が年間2,400時間(通勤時間含む)働いたとすると、1時間あたり2,500円(600万円÷2,400時間)稼いでいることになります。

1時間あたり2,500円稼ぐ会社員と1時間あたり1万5,000円稼ぐ経営者では時間に対して6倍の価値の違いがあります。この経営者は1時間1万5,000円まで、会社員は1時間2,500円まで、時間を買う費用対効果を得られるといえます。

つまり、一般のビジネスパーソンは時間を買うという場合に、富裕層や経営者よりも費用対効果が限定されます。しかし、その範囲内で時間を買う価値は十分にあります。(上記で算出した金額は1つの目安であり、時間を買う際の費用対効果の参考としてください。)

一般のビジネスパーソンが時間を買う考え方

このように、時間を買うことは一般のビジネスパーソンにおいても価値があります。それらの人が時間を買う2つの例を紹介しましょう。

始めは、お金を払って時間を短縮する方法です。例えば、通勤電車における有料特急の利用について考えてみます。特急料金は500円で、特急を利用すると通勤時間を10分短縮できるとします。1時間あたり2,500円稼ぐビジネスパーソンの時間を10分短縮できる場合の価値は約420円(2,500円×10÷60)です。

この場合、特急料金より10分短縮の価値のほうが大きいと考えられ、費用対効果が得られます。更に、有料特急を利用すると、指定席で確実に座れることから通勤の負担を軽減し、電車内で読書しやすいという付加価値も得ることができます。このケースでは、特急料金を払って時間を買った方がメリットといえるでしょう。

次は、お金を払って知識を得る方法です。読書やセミナーなどへの参加にお金を払い、知識を得ることは、人が時間を使って得た知識を買うことになります。これは、将来の自分への投資となり稼ぐ力の向上を期待できます。

将来への投資になるため、どの金額まで出してよいかの判断は難しいものです。しかし、場合によっては数十万円のセミナーへ参加することでそれ以上のリターンを得られる可能性もあります。

上手に時間を買えば、払ったお金以上にリターンが期待できる

皆さんも、時間を買った経験が思い当たるでしょう。多くの人は無意識のうちにメリットを把握し、時間をお金で買っているのです。特に、交通機関の利用で時間を買う場合には、費用対効果を把握しやすいといえます。費用対効果を考え、金額以上の効果が得られるのであればお金を払ってもいいでしょう。

また、効果をすぐに金額に換算できないことも多くあります。ビジネスパーソンとしての価値を上げるには、お金を払って知識を得ることは重要です。

日々の小さな知識の積み重ねが5年後10年後には大きな力となるでしょう。特に希少性が高い知識であれば、ビジネスパーソンとして将来の市場価値が上がります。知識を得るために使ったお金を上回るリターンを生むことも期待できます。あなたも時間への考え方を見直してみませんか。(提供:J.Score Style


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