現存する硬貨の中で最も古いのものは、紀元前7世紀のリディア王国(現在の西トルコ)で作られた「エレクトラム硬貨」であるそうだ。この硬貨は金と銀の合金により製造され、"価値ごとに"重さの異なる硬貨を何種類か発行していた。つまり取り引きをする際、天秤で金属(硬貨)の重さをいちいち量る必要がなく、それまでの硬貨に比べ手軽で便利になったのだ。

人類が文明を築くうえで「お金」は欠かすことのできない大きな発明でもあった。ところが私たち日本人は大事なお金について知らなさ過ぎる、そう警鐘を鳴らすのが現在TV東京で放送中のドラマ25『インベスターZ』だ。7月27日(金)深夜0:52から放送される第3話のみどころを紹介したい。

インベスターZ
©「インベスターZ」製作委員会

お金は汚いものではなく、お金は大事なもの

負けたままで終われないと意気込む財前孝史(清水尋也)だったが、さっそく初心者が陥りやすいミス"往復ビンタ(上昇・下落両方で損を出す)"を犯してしまう。そんな財前がいまだ現金を持ち歩いていると知ったリン・コウメイ(工藤綾乃)は、中国では屋台でも支払いはQRコードであると呆れるだった。

財前は部員らから、お金はコミュニケーションの手段であり共通の価値観であること、逆にお金さえあれば世界と会話ができ、長い歴史の中で人はお金と一緒に歩んできたこと。さらにお金は汚いものではなく、お金は大事なものなのだと教えられるのだ。

気を取り直した財前は、投資部キャプテン・神代圭介(柾木玲弥)らのアドバイスで、自分の好きなゲーム会社株を買い大儲けをする。ところが今度は"得をするより損をしたくない"プロスペクト理論にはまってしまう。

インベスターZ
©「インベスターZ」製作委員会

第3話のみどころ

入部して直ぐに天才的な投資の才能を発揮するも、投資の厳しさ難しさに打ちのめされてしまう財前。そんな彼に声を掛けた2年の部員・美雪は、理由も告げぬまま自宅へと誘う。「これは、もしかして?」と淡い期待を抱く財前だったが、美雪の案内で豪邸の応接間に通されると、そこには道塾学園を経営する美雪の祖父・藤田繫富(大和田信也)の姿が。実は繫富が財前を自宅まで呼び出したのだ。

――日本人にはもともと、投資の才能があるんだ。

繫富はいきなり30億円もの株を買った財前に対し、「投資部を滅ぼす」と突然の退学を勧告する。しかしそこにはある意図が……。さらに繁富は日本に根付く投資文化について説いていく。

日本のように子どもが気軽にマンガを買えるのは世界では珍しく、その理由は"お小遣い"あるという。他にも“四季報”は企業情報のお弁当、老舗の極意は馬鹿は切る!など、気になる言葉がいくつも登場。世界に誇るニッポンの「お金」の美学を、私たちはこのドラマから知ることができるのかもしれない。

インベスターZ
©「インベスターZ」製作委員会

ゲストはメルカリ社長の小泉文明さん

次回第3話にはゲストとして、メルカリ社長兼COOの小泉文明さんがドラマ出演する。小泉さんが運営する「メルカリ」とは、スマホから誰でも簡単に売り買いが楽しめるスマホアプリだ。CMでも話題となっており、2017年12月時点で世界累計1億ダウンロードを突破している。

小泉さんは早稲田大学商学部を卒業後、大和証券SMBC(現・大和証券)でミクシィやDeNA(ディー・エヌ・エー)などIT企業のIPO(新規株式公開)を担当。その後ミクシィなどを経て、2013年メルカリに入社。2017年4月には、創業者の山田信太郎さんから社長を引継ぎ就任した人物だ。

その小泉さんがドラマではどのように登場し、何を語るのか、財前らの活躍と共に期待したいと思う。(ZUU online 編集部)