7月23~27日の東京株式市場はもみ合い。為替市場で円高(ドル安)が進んだため、日経平均株価は23日に300円下落して始まった。ただ、その後は中国の財政拡大や米欧貿易摩擦の緩和への期待等がサポート要因となり、安値から戻す展開となった。27日の日経平均は前週末比14円87銭高の2万2712円75銭で取引を終了、週ベースでは3週連続のプラスとなった。
ジャスダック「週間出来高」ランキング
それでは、今回はジャスダック市場の「週間出来高」ランキングを紹介しよう。
(1)ビジョナリーホールディングス <9263> 7432万9100株
(2)石垣食品 <2901> 3688万5800株
(3)SAMURAI&J PARTNERS <4764> 1500万7200株
(4)KeyHolder <4712> 1478万7700株
(5)カイカ <2315> 1333万8000株
(6)セプテーニ・ホールディングス <4293> 1185万8900株
(7)テリロジー <3356> 1154万株
(8)レッド・プラネット・ジャパン <3350> 1078万0400株
(9)JALCOホールディングス <6625> 956万9200株
(10)アクサスホールディングス <3536> 720万1600株
※銘柄、証券コード、出来高の順。データはヤフーファイナンスより。
ランキングのTOPはメガネスーパーを運営するビジョナリーホールディングスだった。25日に株式売り出しを発表したことから需給悪化懸念が広がり、一時ストップ安を含む急落となった。ビジョナリーホールディングス株は27日終値で前週末比34.43%安の120円まで下落、出来高も7432万9100株まで膨らみ、2位以下を大きく引き離している。
石垣食品、猛暑関連株として人気化
今回は上記ランキングから石垣食品、セプテーニ・ホールディングス(HD)、テリロジーを取りあげる。
石垣食品は麦茶やビーフジャーキーなどを取り扱う食品会社。水出し麦茶を最初に開発した会社であり、女優・歌手の松島トモ子さんを起用した「フジミネラル麦茶」のTVコマーシャルをご存知の人も多いのではないだろうか。
その石垣食品株は「猛暑関連銘柄」として人気化した。災害レベルの猛暑が続く中、「フジミネラル麦茶」を中心に売上が急増するとの期待から個人投資家の買いが集まり、27日終値で前週末比24.62%高の243円まで上昇、出来高も3688万5800株と活況を呈し今回のランキングで2位となった。
なお、同社の予想EPS(1株当たり利益)は12円、PER(株価収益率)は20倍弱で、指標面から見る限り割高には感じられない。ただ、短期間で株価が急激に上昇した反動が警戒されることに加え、信用取引に関して日々公表銘柄に指定された点には留意する必要がありそうだ。
セプテーニHD、業績予想を下方修正
セプテーニHDは、ネットマーケティング事業及びメディアコンテンツ事業を手掛けるグループの持株会社。東京都新宿区に本社を置く。
同社は26日、2018年9月期の連結売上高、同純利益を下方修正すると発表した。プレスリリースによると、下方修正の理由は「国内ネットマーケティング事業における取扱高が低調に推移した」ため。売上高を152億2500万円(従来予想は163億7600万円)、純利益を7億2000万円(同12億0400万円)に引き下げた。
下方修正を発表した翌27日、セプテーニHD株は一時187円まで値下がりし年初来安値を更新した。同社の1日当たりの出来高は通常30~50万株程度で推移していたが、27日は863万株に急増、週間では1185万8900株に達し今回のランキングで6位となった。
テリロジー、セキュリティー関連株として買われる
テリロジーは、海外のハードウェアやソフトウェアの輸入販売及びネットワーク関連製品の販売を手掛けるIT企業。セキュリティーや監視、認証等に強みを持つ。
テリロジー株は「サイバーセキュリティー関連」として人気を集め、6月から上昇トレンドを形成している。外国人観光客とのコミュニケーションを進めるため、タブレット端末やスマートフォンを利用し10カ国語の通訳を行う法人向けの映像通訳サービス「みえる通訳」も期待を集めている。同社は2019年3月期について増収増益を予想、2020年3月期に売上高50億円と復配を目指している。(ZUU online 編集部)