フランチャイズ経営の誕生は、1850年頃にアメリカのミシンメーカーが始めたのがきっかけだといわれている。日本でも1960年代から本格的な導入を始めたが、現在アメリカでの市場規模は日本の約5倍と、まさに“フランチャイズの先進国”といえるだろう。

飲食フランチャイズに再就職した元銀行マンが、会社が抱えるさまざまな問題点に取り組みながら奮闘する。ドラマBiz『ラストチャンス 再生請負人』(テレビ東京)、7月30日(月)午後10:00より放送される第3話のみどころを紹介したいと思う。

ラストチャンス
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フランチャイズとは?

『ラストチャンス 再生請負人』は飲食フランチャイズ会社を舞台としたドラマである。そのため簡単ではあるが、フランチャイズの仕組みを説明したいと思う。

本部から権利や商標、ノウハウなど確立されたサービスや商品を使える権利をもらい、その対価(ロイヤリティ)を支払う仕組みが“フランチャイズ”だ。そのなかで自社のブランドなどを提供する側をフランチャイザー(本部)、受ける側のオーナーをフランチャイジー(加盟者・加盟店)と呼ぶ。

フランチャイズのメリットとしては、本部のブランド力の活用、継続的な集客支援、本部による商品やサービスの開発などが挙げられる。何より“未経験”から参入できるなど、加盟することで成功例のあるビジネスを始めることができるのだ。

一方デメリットもある。利益が少ない場合でも本部へのロイヤリティの払いが発生し、マニュアル通りの運営、契約終了後もノウハウ流出防止のため同業種の出店禁止などが課されることが多い。さらに近年問題となっている、SNS投稿などによる同ブランドイメージへの損失リスクなどがあげられるだろう。

日本ではコンビニやファストフードなどに代表されるフランチャイズ・チェーンだが、今では学習塾、ハウスクリーニング、中古買取店など、さまざまな業種が存在するほど大きな成長を果たしているようだ。

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第2話のあらすじ

「7億円、耳を揃えて返せ!」――突然オフィスを訪れ憤慨する男性の言葉に、樫村(仲村トオル)は耳を疑った。男性は龍ヶ崎(大鷹明良)といい、デリシャス・フードとのフランチャイズ契約をしたオーナーであった。

岸野ら幹部から協力を得ることのできない樫村は、佐伯(和田正人)と共に直営店を食べ歩いてみるが、どの店も従業員の思いが会社に届かない現状だった。その店内で偶然にもちとせ菱光銀行出身者の会合が開かれており、樫村は「居酒屋のオヤジ」と呼ばれ酌を強要されるが、耐えながらもそれをこなす。その樫村の姿に伊坂商事常務の小沢(竜雷太)は「立派だった」と声とかけるのだった。

樫村はジャズバー店主の塩田(嶋田久作)から、飲食業で成功した十和子フード社長の岡田十和子(水野美紀)を紹介してもらう。実は十和子は以前、樫村とぶつかった謎の美女だったのだ。十和子は自身の店で飲食業経営のノウハウを樫村へとレクチャーする。

――美味しいよとお礼を言われ、その上お金を頂けるのは飲食業くらいでしょ?

その中で、十和子はフランチャイズ展開の危険性について指摘。その後、樫村は佐伯とフランチャイズ・オーナーたちの元を訪れるのだが、デリシャス・フードに関わる驚愕の事実が明らかになるのだった。

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含み損100億円以上、窮地に追い込まれた樫村の決断 第3話のみどころ

デリシャス・フードは前社長時代からフランチャイズ権をオーナーに売る一方、将来買い戻す“裏約束”の念書を交わすことで資金繰りをしていた。その結果、会社の“含み損”が100億円以上あることを知り樫村は驚愕する。報告を受けた社長の大友は憤り、突如自分は辞任すると言い出してしまう。

次の社長を決めるため緊急取締役会が開かれるが、辞任を表明した大友は、自分を送り込んだコンサルティング会社の常務を社長へと推す。ところがファンド社長で筆頭株主の山本は異議を唱え、自らが送り込んだ樫村に社長を依頼する。

異業種へ転職したばかりで経験の浅い樫村はもちろん、役員会に出席した一同は山本の提案に驚きを隠せなかった。すると、樫村に冷たい態度を取り続けていた財務部長の岸野が、社長を引き受けてほしいと懇願したことで、周囲もその意見に同調する。

社長就任の件をいったん持ち帰った樫村は、妻の明子や子供たちに相談するのだが……。

第二の人生が最悪の事態に陥ってしまった樫村だが、新たな協力者が登場し、会社再建への道は切り開かれるのか?懸命に働く社員のためにと奮闘する樫村の姿に、理想の上司像を重ねてしまう人もいるのかもしれない。(ZUU online 編集部)