「会社四季報」は四半期(1年に4回)ごとの発行から“四季報”とも呼ばれ、上場企業や投資信託に関する情報を掲載している雑誌だ。東洋経済新報社より1936年(昭和11年)から80年以上に渡り刊行され続け、今では約2,000頁ある紙媒体の他に、CD-ROM版、Kindle版、さらに検索機能や先取り情報など充実したサービスの「会社四季報ONLINE」が提供されている。
たびたび耳にしながら、投資をしない人には少しだけ敷居の高い四季報。そんな四季報を身近に感じさせてくれるのが、現在TV東京で放送中のドラマ25『インベスターZ』だ。8月3日(金)深夜0:52から放送される第4話のみどころを紹介したい。
子どものお小遣いは自分への投資?日本人と投資の歴史
藤田美雪(早見あかり)の自宅に呼ばれた財前孝史(清水尋也)だったが、そこで道塾学園を経営する美雪の祖父・藤田繁富(大和田伸也)と対面する。繁富は世界でも珍しい日本の子どもの“お小遣い制度”を例に挙げ、日本人には元々投資の才能があるのだと語る。実は日本の投資の歴史は古く、1730年(江戸時代)の大阪ではすでに商品取引所が存在。ところが戦争を切っ掛けに日本人は投資から“貯蓄”へと移行していったのだ。
繁冨との話を終えた財前は、美雪の部屋で「四季報」の魅力について聞かされる。上場企業の膨大な情報を網羅した四季報は日本独自の雑誌であり、読み解くうちに企業の歴史や変遷までわかるすぐれものなのだ。
その頃、繁富は美雪の兄・慎司(山本涼介)と“財前の一族”について話す中で、「日本を滅ぼしかけた男」だと懸念をあらわにする。
神代圭介(柾木玲弥)から「会社四季報」創刊号を見せてもらった投資部は、日本を代表する企業のひとつ富士電機も、80年前の売上高が380万円(現在の価値で150億円)ほどのベンチャー新規事業であった知る。さらに日本には100年以上続く“老舗”企業が世界一多く、その経営の極意こそが「バカは切る」――つまり血筋にこだわるより企業存続が大事にする、この理念を守り通した企業が100年続くのだった。
第4話のみどころ
種子島に鉄砲が伝来して以降、舶来品を“お手本”としてきた日本人のさまざまな“心”が、世界に通用する日本ブランドを生み出したと気付く財前。神代からも認められるほどの成長を果たし、投資部における運用成績は潜在能力を発揮し上昇傾向となっていく。
一方、美雪は祖父の紹介でフリマアプリ「メルカリ」社長・小泉文明(小泉文明)氏に会うために、投資部メンバーの渡辺隆子(柳美稀)やリン・コウメイ(工藤綾乃)と共に東京へと上京する。そこで3人は貴子の従姉妹であり就活中の大学生・町田浩子(永尾まりや)と出逢うのだが、浩子は人気企業を手当たり次第にエントリーするも、いまだひとつも内定を貰えず苦戦中であった。
――まずは“社是”を調べてみること。
就活の大変さを吐露する浩子に対し、美雪らは投資を進めるが「就活の苦労は高校生にわからない」と一蹴されてしまう。しかしそんな浩子に対し、小泉社長が就活の心得を伝授すると同時に今後の夢を語るのだった。
ゲストはメルカリの小泉文明社長・広報の中澤理香さん
メルカリからは小泉社長と共に、広報担当の中澤理香さんがゲスト出演される。中澤さんはミクシィでディレクターをしていたが3年後に退職。短期留学を経てさまざまな経験を重ね、2016年よりメルカリに入社し広報担当となった。実は中澤さん、広報は未経験だったが、入社6ヶ月でMVPを獲得した人物でもあるのだ。
2019年卒の就職活動が6月からスタートした。大卒求人倍率は1.88倍と7年連続の上昇傾向だが、大手企業だけが買い手市場になっている。ドラマの中で小泉社長がどのようなメッセージを送るのか楽しみにしたい。(ZUU online 編集部)