日本初の“カンパニー”定義は諸説あるが、1865年にあの坂本龍馬が設立した「亀山社中」があげられる。それでは、世界で最初にできた会社は?これは世界史でも見聞きしたかと思うが、1602年に設立された「オランダ東インド会社」だ。
会社が設立されることで雇用が生まれ、それを統括するべき立場の“社長”も生まれる。そんな会社を再生させる物語、ドラマBiz『ラストチャンス 再生請負人』(テレビ東京)、8月6日(月)午後10:00より放送される第4話のみどころを紹介したいと思う。
日本には社長が何人いるのか?
社長とは一般に会社代表を意味する役職名であり、“社長”以外にも代表取締役や会長、最近ではCEO(最高経営責任者)などとも呼ばれている。また企業によっては独特な呼び方もあり、銀行では主に頭取、新聞社などでは社主、日本郵便や国鉄はかつて総裁であった。
こうしたさまざまな呼び名を持つ“社長”たちだが、日本には一体どれだけの人数がいるのだろうか。
国税庁によれば、平成28年度「会社標本調査」における法人数(連結子会社を含む)は267万2,033社。つまり法人数=会社の数として考えると、日本には267万人もの“社長”が存在することになる。
そこから会社を建設業、小売業など業種別に分けてみると、全体の6割以上を占め、もっとも“社長の人数”が多い業界――それが「サービス業」なのだ。
『ラストチャンス 再生請負人』の舞台となる“食品フランチャイズ会社”はサービス業に分類されるため、実は日本で最も社長の数が多い業種のドラマともいえるだろう。
第3話のあらすじ
前社長はフランチャイズ権をオーナーに売る一方で、将来買い戻すと“裏契約”を交わしながら資金繰りをしていたのだ。その結果“含み損”が100億円以上もあると知らされ、樫村(仲村トオル)は驚愕する。
算出したリスク総額は132億2500万円。この事実を社長の大友(本田博太郎)に伝えるも、会社に興味のなかった大友は突然辞任を宣言し、緊急取締役会の召集を求める。役員会で大友はジャパン・リンケージ(コンサルティング会社)常務を社長就任に推すが、出頭株主である山本は異議を唱え、銀行時代から再建に携わってきた樫村を社長に推薦する。
突然の指名に困惑する樫村だが、出席した一同も山本の提案に驚く。すると、会社創立からの役員である岸野(勝村政信)が、“会社を守りたい”と願う樫村にこそ社長を引き受けて欲しいと懇願し、周囲もそれに同調。困り果てた樫村だったが、決心を固め新社長へと就任する。
再建に動き出す樫村たちだが、銀行からの融資増額を断られるなど前途多難。就任祝いをしていると十和子(水野美紀)が現われ、樫村は社長としての心得を尋ねる。
――社員には楽しく、夢を持って働いてもらおうってことですかね。
宮内(椎名桔平)を経営コンサルティングに迎えたデリシャス・フードだったが、オーナーへの返金を待ってもらうとともに、赤字店の閉店を提言されてしまう。そのうえ以前オフィスへと乗り込んできたオーナー・龍ヶ崎(大鷹明良)の正体を知り、会社はさらなる窮地へと追い込まれてしまうのだ。
苦渋の思いで直営店に閉店を告げる樫村だが、社員の思いに突き動かされるのだった。
「金を返せ!」樫村はオーナーたちを説得できるのか? 第4話のみどころ
龍門興業の龍ヶ崎など10人ほどのオーナーが会社に押しかけ、フランチャイズ権の買い戻しを要求してきた。樫村は何とかなだめようとするが、オーナーたちの怒りは収まりはしなかった。
一方で、山本から社員のリストラを求められた樫村は、早急に資金調達する必要性を感じ、十和子フードの社長・十和子と食事をしながら経営支援を依頼。しかし、その日は樫村の息子・幸太郎の誕生日でもあった。さらに樫村は十和子が独身であると知って……。
“謎の美女”として出会った十和子が、いよいよデリシャス・フードの再建に関わり始める。彼女は樫村にとって本物の“幸運の女神”になれるのか?
第4話では原作者である江上剛さんが、主人公・樫村が務めていた銀行(ちとせ銀行)の頭取役としてドラマ出演される。過去に日本振興銀行の社長として同じような経験をした江上さんは、「演じたのではなく、本気の記者会見をおこなった」とコメント。ドラマの内容と共にこちらも期待したいと思う。(ZUU online 編集部)