今日は幾分涼しい朝となりましたが、台風が2つも一度に来ているということで天候の崩れが懸念されます。猛暑に豪雨、そして台風ということで自然災害に困惑した年ということになりそうですが、こうした気候がこれからも続くのか現状が特殊な状況なのかしっかりと把握して対処する必要があるでしょう。株式市場などでも現状起きていることが「異常なこと」なのか、アノマリーとして「通常」のものとされるのかをしっかりとみて対処するい必要があると思います。特別なことをいつまでも引きずってもしょうがないですし、これまでの常識が変わったということであれば変化についていかなければなりません。
ここのところNT倍率(日経平均をTOPIXで割った数値)の上昇が続いていますが、米国でもダウ平均とナスダック指数が大きく乖離して、連動性が薄れています。どちらも指数に共通して影響が大きいものなどもあるのですが、日米の指数に連動しないものが多いということもありそうです。指数に比べて割安なものを買った方が良いのか、割高なものがさらに買われるということになるのかと迷うところでもあるのですが、「陽極まれば陰を生じ、陰極まれば陽を生ず」ということなのだと思います。
本日の投資戦略
米中貿易摩擦やトルコ問題などが懸念されるなかでも案外、値持ちの良い展開が続いています。好調な決算を発表した銘柄などに買いが続いているというよりは値動きの良い銘柄が買われているという感じなのですが、相場全体としては盛り上がるでもなく、相変わらず参加者が少ないという感じです。
日本でも米国でも相場全体の動きというよりは個々の企業の動きということです。決算発表に素直に、敏感に反応しているということですから、逆に好調な決算を発表しながらも売られているような銘柄に注目です。大きく下落したもので底堅さが見られるものなどが相場全体のもたつきのなかで買い直されるということなのだと思います。
引き続きトルコリラや中国人民元の動きなどにも注意が必要です。比較的為替の影響などが少ない売られ過ぎ銘柄等に注目です。引き続き売られ過ぎた食品株、建設株、銀行株に注目です。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。