昨日の海外時間には、米長期金利が反発する中、日経平均先物が上昇したことから円売りが優勢となって、ドル円、クロス円とも上昇しました。

ポイントと今後の見通し

FXプライム,高野やすのり,市況解説
(画像=PIXTA)

引き続き全般的な緩やかなドルの下落が続いています。昨日はその中で円がさらに弱かったことからドル円は反発しました。昨日公表されたFOMC議事録では、短期的な景気の状態にはほぼ全員が満足しているものの、将来の見通しに関しては、懸念材料が増えていることが示されていました。ただ、懸念材料はあるののの、多くのメンバーがさらなる利上げに賛成していました。ただ、さらなる利上げに消極的なメンバーがこれまでよりも増えていることも示されています。全体としてみれば、ほぼ想定内の内容と言えます。そんな中、8月半ばからのドルが全般的に弱含む動きが続いていますが、ドル・インデックス(DXY)は8月初旬のレンジの下限95.0付近で一旦反発しています。ドル円相場も日足一目均衡表の抵抗帯下限110.65円を上回ってきていて、戻りを試しています。

110円のドル売りポジションを維持

先週111.20円でドル売り円買いのポジションを作りました。109円台での利食いを目指していましたが、昨日NY時間に8月15日以来の下落トレンドラインをはっきり上回ったことから110.45円で買い戻しました。現在の動きは下落に対する調整と考えていますので、買いが一巡したあと、再びドル売りのポジションを作りたいと考えています。

海外時間からの流れ

欧州時間、特段の材料もない中、ドル円は株価睨みで110.30円台を中心としたもみ合いが続きました。一方欧州株が上昇したこともあって、ユーロ買いが優勢となって、ユーロドルは1.1600台に乗せ、ユーロ円も128.10円台まで上昇しました。

NY時間にはいって、一旦低下していた米長期金利と日経平均先物が上昇したことからドル買いが優勢となって、ドル円は110.60円台まで上昇し、ユーロドルは1.1580台まで反落しました。

NY時間午後、FOMC議事録が公表されると、多くの懸念材料が示されていたことからか一旦ドル売りが強まりましたが、短期的には利上げ継続が適切とされたいたことなどからすぐに買い戻されました。

東京時間にはいって、ユーロドルが弱含んでいることからドル買いが優勢となっています。

今日の予定

今日の海外時間には、独/ユーロ圏・8月製造業/サービス業PMI、米・新規失業保険申請件数、米・7月新築住宅販売件数の発表のほか、ECB(欧州中央銀行)議事要旨の公表が予定されています。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp