金曜日の海外時間には、欧州株が下落したことからユーロ売り、円買いが強まりましたが、NY時間には米長期金利が反発してドル買いが優勢となりました。

今後の見通し

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(画像=PIXTA)

先週後半からは、米長期金利とドル円の動きの相関関係がある程度戻ってきています。ただ、米長期金利自体が、経済的な材料よりも貿易摩擦関連などの政治的な報道で動いている面が強く、動きを予想することが難しくなっています。今週は先週金曜日に交渉が一旦決裂したカナダとのNAFTA再交渉が5日に再開されます。また金曜日には米雇用統計の発表があります。また先週の報道によれば、トランプ政権は今週中に中国への追加関税措置を2000億ドル分増額する見通しです。引き続きトランプ政権が保護主義的な姿勢を強めるような報道に対してはリスク回避の動きで円買いが強まると考えられますので、ドル円相場は下押しの圧力がかかると考えられます。

再度ドル売りポジション

ドル円の戻り売りを考えていましたが、短期チャートで金曜日海外時間からの上昇トレンドラインを割り込んだことから111.10円でドル売り円買いポジションを作りました。損切りラインは111.30円です。

海外時間からの流れ

欧州時間序盤、欧州株式が前日の引けから窓を開けて下落して取引を開始したことから円買いが強まって、ドル円は110.60円台まで、ユーロ円は129.20円台まで下落しました。

その後NY時間にかけてユーロ売りが優勢となって、ユーロドルは1.1620台まで、ユーロ円は128.70円台まで下落しました。

NY時間午後から引けにかけては、米長期金利が反発したことからドル買いが優勢となって、ドル円は111.10円台まで反発し、ユーロドルは1.1580台まで下落幅を拡大しました。

今日の予定

今日の海外時間には、ユーロ圏・8月製造業PMI(確報値)、英・8月製造業PMIの発表があるほか、エバンズ・シカゴ連銀総裁の講演が予定されています。なお今日はNY市場はレーバー・デーで休場です。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp