株式や土地などの保有資産を売却し、その価格変動に伴い得られる売買差益をキャピタルゲインといい、資産売却で“損失”が生じた場合がキャピタル・ロスだ。

投資には売却で“利益”が生まれるキャピタルゲインと、保有で得られる“収益”のインカムゲインの2つに大別できるのだが、両者に共通する「ゲイン」には“利益・儲け”という意味が含まれている。

資産を増やしたい、お金と上手く付き合いたいと思うなら、現在TV東京で放送中のドラマ25『インベスターZ』がお薦めだ。9月7日(金)深夜0:52から放送される第9話のみどころを紹介したい。

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©「インベスターZ」製作委員会

日本人と住宅ローンの歴史

私たちが「住宅」を購入する際、多くの人は「住宅ローン」を使用するかと思う。住宅は“人生で最も大きな買い物”と呼ばれるほど、金額の大きさや返済期間の長さは他に類をみない。とはいえ、「住宅ローン」も「月賦」などと同じ「割賦払い」のひとつだ。

日本で最初の住宅ローンは、今から100年前の明治時代――1897年(明治30年)に「東京建物」が始めたものと言われている。当時の日本は日清戦争の勝利で景気が上向くも、一般市民が現金での住宅購入はほぼ不可能だった。そのため高利貸しなどが社会問題となり、現在のみずほ銀行の創始者・安田善次郎氏が創設した「東京建物」が、他社に先駆け「割賦払い」を仕掛けたのだ。

1945年(昭和20年)に第二次世界大戦が終了すると、焼け野原となった日本に“公的住宅ローン会社”の産声があがる。そして1950年(昭和25年)に「住宅金融公庫(現在の住宅金融支援機構)」が設立されたことで、公的な貸付制度が開始された。

東京で最初の夏季オリンピックが開催された1964年(昭和39年)前後、政府系金融機関と民間の銀行・金融機関がしのぎを削ることになる。しかし、融資を受ける人の収入や勤務先などで差が生まれる「優遇金利」が次第に知れ渡っていった。

ところが、1996年(平成8年)に起きた「住専問題」や、2007~2009年にアメリカで起きた「サブプライム問題」など、何やら住宅ローンにはきな臭い話題が付きまといはじめてしまう。

今週の『インベスターZ』では、そんなローンについても考えさせてくれる内容だ。

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第9話のみどころ

財前孝史(清水尋也)は道塾学園の経営者・藤田繁富(大和田伸也)に呼び出され、自分の曽祖父である財前龍五郎が投資部の創設者だと告げられる。さらに、龍五郎は太平洋戦争の引き金も引いた人物であるという。

「金のためならいくらでも冷徹になれる男」――そう評する繁富は、財前に曽祖父・龍五郎と同じ匂いを感じていたのだ。

衝撃の事実に呆然とする財前。さらに藤田美雪(早見あかり)の兄・慎司(山本涼介)が「投資部を解散させる」と言い出す。投資部が廃部の危機に陥り、そして学園の実権が慎司の手に……。抵抗する財前に対し慎司は「投資3番勝負」を提案する。

部の存続を賭けた財前vs慎司投資3番勝負が開幕!絶対に負けられない勝負であるが、初戦は土地勘のない東京……どうする財前!?

2018年の地価公示によると、日本で最も高い土地は「山野楽器」銀座本店前の1平方メートル=5500万円、最安値は北海道勇払群厚真町の1平方メートル=500円だ。北海道の高校に通う財前の奮闘を楽しみにしたい。(ZUU online 編集部)