自分の夢や目標、やりたいことを実現するにあたって、何かとハードルになりやすい存在が「お金」ではないだろうか。では、お金の不安を払拭し、お金にコントロールされるのではなく、自分がお金をコントロールするためには何が必要なのだろう。

お金をコントロールするために必要な思考について、プライベートバンカーとして超富裕層ビジネスに携わり、『稼ぐ人が実践している お金のPDCA』(KADOKAWA)の著者でもあるZUU代表の冨田に話を聞いた。特集「資本家思考」の第6回目は、時間資本の価値が高まっていく中で今後どんな領域にお金が流れていくのかについて見ていく。(聞き手:押田裕太)

冨田 和成
神奈川県出身。一橋大学在学中にIT分野にて起業。2006年大学卒業後、野村證券株式会社に入社。本社の富裕層向けプライベートバンキング業務、ASEAN地域の経営戦略担当等に従事。2013年3月に野村證券を退職。同年4月に株式会社ZUUを設立し代表取締役に就任。

――前回までに人的資本の重要性についてお話を頂きました。今後、時間価値がますます重要になっていく時代において、どういった産業が伸びていくとお考えでしょうか?

これからは健康領域やエンタメ領域へのお金の流れが加速していくと考えています。これまで時間を増やすためにアウトソーシングができるという話はしてきましたが、より自分が使いたいことに対して時間を使うことができるようになります。そのためには金融資本や固定資本と同じように、自分の資本(B/S)でP/Lを作っていく発想が必要になりますが、それができると時間のアウトソーシングができるようになります。時間が生まれてくると、どこにお金や時間を使いたくなるか。それは快楽を含む“楽しい”“興奮する”といった感情をもたらすもの、そして純粋にやりたいことに向かっていくだろうと考えています。