9月も中旬になってきましたが、まだ暑い日が続いています。今朝は雨も降っており、とても蒸し暑いです。株式市場も先週は6日連続下落となり、本当に一方向に動きやすい相場という感じです。ただ、日経平均の動きも単純に1銘柄2銘柄の影響の大きな銘柄に振り回されているという感じで、為替や米国株式動向、あるいは金利などと関係ないところで動いています。日経平均の動きに惑わされずに個々の株の動きを見て行く方がわかり易いと思います。
もちろん、日経平均先物の動向などに振らされるということもあるのでしょうし、相場全体が中国市場の動向に反応したりすることもあるのでしょうが、やはり最終的には個々の企業の業績を見てということになるのだと思います。業績面から買われ過ぎているものはいずれ売られるというか正常に戻るのでしょうし、売られ過ぎているものも値ごろ感からの買いも出てくるものと思います。日経平均などの指数や相場全体はもちろんですが、個々の株価の動きも「悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えて行く」ものなのでしょう。
本日の投資戦略
先週は下値を試すような動きになり、冴えない展開となりましたが、新安値銘柄が多い割には日経平均の水準が高い水準という印象です。それだけ買われているものが買われている、特に日経平均に影響の大きな銘柄が買われているということであり、相場全体の動きと日経平均が乖離しているということでしょう。
そうなると、ここからはさらに買われているものが買われ、売られているものが売られるのかどうかということになるのでしょうが、米国との貿易摩擦懸念が強まるところでは、手仕舞い売りを急ぐような動きになり、先んじて売られた銘柄ではなくいよいよ買われていたものが売られるということになるのではないかと思います。
買われているものも売られているものも特に理由があって買われている売られているということでもなく、目先の需給だけでの動きということなのだと思います。そうなるとここでは売られたものがさらに売られるというよりは売られ過ぎの修正が見られるのではないかと思います。ここまで大きく売られた明治HD(2269)などの食品株やパナソニック(6752)、極洋(1301)などに加え、そろそろコマツ(6301)やナブテスコ(6268)などにも注目です。
ナブテスコ(6268)は戻りかけたのですが、再度安値を試す動きになりました。さすがにここからは底堅さも見られそうで、8月の安値を割り込まなければ反発も期待されます。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。