金曜日の海外時間には、発表された米雇用統計で、非農業部門雇用者数と平均時給の伸びが予想を上回ったことから米長期金利が急上昇して、ドル買いが強まりました。NY時間午後に、トランプ大統領が中国の輸入品2,670億ドル相当に対しさらに追加関税をかける意向を示したことから円買いが強まりましたが、すぐに売り戻されました。

今後の見通し

FXプライム,高野やすのり,市況解説
(画像=PIXTA)

金曜日に発表された米雇用統計は、非農業部門雇用者数に関してはヘッドラインは予想を上回ったものの、前2か月分で5万人下方修正されていたことから特に良い結果ではありませんでした。一方平均時給の伸びは強い結果で、当面の利上げ継続をサポートする内容で、米長期金利は約1か月ぶりの水準まで上昇しています。

金曜にトランプ大統領が「対中国関税の第3弾(2,000億ドル)とは別で2,670億ドル相当に追加関税をかける用意がある」表明しました。もし実施されれば中国からの輸入品すべてに追加関税をかけることになります。また日本に関してトランプ大統領は「(新しい)合意ができなければ、大きな問題になることを日本も認識している」と述べています。

貿易戦争問題を考えると、円売りが継続することが考えにくいと同時に、米長期金利が堅調に推移していることから、ドル売りが続くことも予想しにくくなっています。したがってドル円は当面111円を中心とした狭いレンジでのもみ合いが続くと考えられます。

111円のドル売りポジションを検討

111.60円のドル売り、円買いのポジションは111.00円で利食いの逆指値が成立しました。利食いの目途は8月安値の109.80円付近です。再び111.20円付近まで上昇する場面があれば、ドル売りポジションを検討します。

海外時間からの流れ

欧州時間、特段の新規材料はありませんでしたが、円売りが優勢となって、ドル円は110.80円台まで、ユーロ円は129.10円付近まで上昇しました。その後ドル円はもみ合いとなりましたがユーロ売りが強まって、ユーロドルは1.1600付近まで、ユーロ円は128.60円台まで下落しました。また「EU首席交渉官バルニエ氏が、オーストリア・クルツ首相に対して英離脱協定の90%がまとまったと伝えた」と報じられたことからポンドが買われました。

NY時間にはいって、米雇用統計が発表されると、非農業部門雇用者数と平均時給の伸びが予想を上回ったことから米長期金利が急上昇して、全般的にドル買いが強まって、ドル円は111.10円台まで上昇し、ユーロドルは1.1560台まで、ユーロ円は128.30円台まで下落しました。その後も米長期金利の上昇が続き、日経平均先物も上昇すると円売りが強まって、ドル円は111.20円台まで、ユーロ円は128.80円台まで上昇しました。

NY時間昼過ぎ、トランプ大統領が「対中国関税の第3弾(2,000億ドル)とは別で2,670億ドル相当に追加関税をかける用意がある」と述べたことが報じられると、日経平均先物が急落する中円買いが強まって、ドル円は110.70円台まで、ユーロ円は128.00円台まで下落しました。しかしこの動きは続かず、ドル円は111.10円付近まで、ユーロ円は128.40円台まで反発しました。

週明け東京時間にはいって、日経平均が下落していることから円買いが優勢となっています。

今日の予定

今日の海外時間には、英・7月鉱工業生産、英・7月貿易収支、英・統計局7月度GDP月次推計発表の発表と、ボスティック・アトランタ連銀総裁の講演が予定されています。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp