MMD研究所は、マカフィー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:山野 修)と共同で、2017年11月15日~11月17日に「公衆無線LAN利用者実態調査」を実施いたしました。事前調査では、15歳~69歳の男女5,007人を対象に行っており、本調査では、スマートフォンを公衆無線LANに接続させたことがある、と回答した男女1,556人を対象にしております。

【調査結果サマリー】
■ 公衆無線LAN利用率69.4%、10代が84.8%で最も多い 公衆無線LAN利用者の65.5%は通信制限の経験あり、未利用者は41.5%
■ 公衆無線LAN利用理由、「パケット量(GB)を節約するため」が最も多く6割
■ お店やホテルなどの提供する公衆無線LAN利用率は87.8%、キャリアやプロバイダ提供は24.0% キャリアやプロバイダが提供する公衆無線LANの利用者は10代が最も低く12.6%
■ お店が提供するパスワード/登録不要な公衆無線LANの利用者、「利用への抵抗ない」が63.5% 提供元不明の公衆無線LANの利用者、「利用への抵抗ない」が55.5%
■ 公衆無線LANの利用に関して思うこと「接続できる場所が少ない」「セキュリティが不安だ」「速度が遅い」などネガティブな意見が上位に、「Wi-Fiがなくても大して問題ではない」は5.8%
■ 公衆無線LAN利用によって引き起こされたと思うこと「迷惑メールが送られてくるようになった(12.1%)」「ログインが必要なサイトへの不正ログインが確認された(3.3%)」

公衆無線LAN利用率
(画像=MMD研究所)

公衆無線LAN利用率69.4%、10代が84.8%で最も多い 公衆無線LAN利用者の65.5%は通信制限の経験あり、未利用者は41.5%

事前調査において、スマートフォンを利用していると回答した男女(n=3,897)に対し、スマートフォンでの公衆無線LANの利用について聞いたところ、「公衆無線LANを利用したことがある」と回答した人は69.4%だった。これを年代別で見ると、利用率が最も高かった年代は10代で84.8%、次いで20代が79.3%となり、若年層ほど利用率が高いことがわかった。

公衆無線LAN利用率
(画像=MMD研究所)

また、スマートフォン利用者男女(n=3,897)に対し通信制限にかかった経験を聞いたところ、「毎月かかっている」「ときどきかかっている」「あまりかからないが、かかったことがある」を合算した通信制限経験者は58.2%となった。これを公衆無線LAN利用者と未利用者で比べたところ、公衆無線LAN利用者の通信制限経験者は65.5%と未利用者の41.5%より24.0%多いことがわかった。

公衆無線LAN利用率
(画像=MMD研究所)

公衆無線LAN利用理由、「パケット量(GB)を節約するため」が最も多く6割

事前調査で抽出した、スマートフォンで公衆無線LANを利用したことがある15歳~69歳の男女1,556人を対象に、公衆無線LANの利用理由を複数回答で聞いたところ、「携帯電話回線のパケット量を節約するため」が62.3%と最も多く、次いで「無料または安く利用できるサービスのため」が40.0%、「通信速度が速いから」が25.3%となった。

公衆無線LAN利用者に通信制限経験者が多いことからもわかるように、通信制限時や通信制限にかからないための対応策として、利用している人が多いことがわかる結果となった。

公衆無線LAN利用率
(画像=MMD研究所)

お店やホテルなどの提供する公衆無線LAN利用率は87.8%、キャリアやプロバイダ提供は24.0% キャリアやプロバイダが提供する公衆無線LANの利用者は10代が最も低く12.6%

事前調査で抽出した、スマートフォンで公衆無線LANを利用したことがある15歳~69歳の男女1,556人を対象に、接続経験のある公衆無線LANの種類を複数回答で聞いたところ、「お店やホテルなどが提供している公衆無線LAN」が87.8%と最も多く、次いで「キャリアやプロバイダが提供している公衆無線LAN」が24.0%、「どこが提供しているかわからない公衆無線LAN」が17.5%となった。

公衆無線LAN利用率
(画像=MMD研究所)

ちなみに、お店やホテルなどが提供している公衆無線LANを利用したことがあると答えた男女(n=1,366)に対して、どのような種類の公衆無線LANを利用したことがあるかを複数回答で聞いたところ、「パスワード/登録が必要な公衆無線LAN」の利用が73.1%で最も多く、次いで「パスワード/登録が不要な公衆無線LAN」が65.6%と続いた。

公衆無線LAN利用率
(画像=MMD研究所)

また、キャリアやプロバイダが提供している公衆無線LANの利用者を年代別で見ると、年代別で最も多かったのは40代で30.9%、次いで60代が27.4%となり、10代の接続経験は最も低く12.6%にとどまる結果となった。

公衆無線LAN利用率
(画像=MMD研究所)

お店が提供するパスワード/登録不要な公衆無線LANの利用者、「利用への抵抗ない」が63.5% 提供元不明の公衆無線LANの利用者、「利用への抵抗ない」が55.5%

スマートフォンで公衆無線LANを利用したことがある15歳~69歳の男女を対象に、公衆無線LANに接続する際の抵抗感について聞いたところ、お店やホテルなどが提供するパスワード不要な公衆無線LAN利用者(n=896)の63.5%が「利用への抵抗がない」と回答した(「あまり抵抗感はない」38.6%、「抵抗感は全くない」24.9%を合算)。さらに提供元不明の、接続可能そうなパスワードが不要の公衆無線LAN利用者(n=272)の55.5%が「利用への抵抗がない」と回答した(「あまり抵抗感はない」30.9%、「抵抗感は全くない」24.6%を合算)。

公衆無線LAN利用率
(画像=MMD研究所)

公衆無線LANの利用に関して思うこと「接続できる場所が少ない」「セキュリティが不安だ」「速度が遅い」などネガティブな意見が上位に、「Wi-Fiがなくても大して問題ではない」は5.8%

スマートフォンで公衆無線LANを利用したことがある15歳~69歳の男女1,556人を対象に、公衆無線LANの利用に関して思うことを聞いた(複数回答可)、「接続できる場所が少ない」が53.4%と最も多く、次いで「セキュリティが不安だ」が53.0%、「速度が遅い」が27.6%とネガティブな意見が上位に連なった。その一方で、「公衆無線LANがなくても大して問題ではない」と回答したのは5.8%となり、利用者の多くはネガティブな意見を持ちながらも公衆無線LANを必要としていることが読み取れる結果となった。

公衆無線LAN利用率
(画像=MMD研究所)

公衆無線LAN利用によって引き起こされたと思うこと「迷惑メールが送られてくるようになった(12.1%)」「ログインが必要なサイトへの不正ログインが確認された(3.3%)」

スマートフォンで公衆無線LANを利用したことがある15歳~69歳の男女1,556人を対象に、公衆無線LANを使ったことにより、引き起こされたと思われる事態について聞いたところ、78.6%が「特にない」と回答したが、引き起こされたと思われる事態で最も多かった回答は「迷惑メールが送られてくるようになった」が12.1%、次いで「自動的にWi-Fiを接続する設定にしていたために、知らない間にWi-Fiに接続されていた」が6.0%、「ログインが必要なサイトへの不正ログインが確認された」が3.3%となった。

公衆無線LAN利用率
(画像=MMD研究所)

続いて、公衆無線LANの利用に際し、セキュリティ面で気を付けていることを聞いたところ、最も多かった回答は「セキュリティ対策していない/意識していない」が31.5%だったのに対して、27.0%の人が「無料の公衆無線LANに接続しているときは、他人に見られて困る情報は入力しない」と回答し、20.8%「接続する公衆無線LANの名前を確認し、知らないアクセスポイントには接続しない」と回答した。

公衆無線LAN利用率
(画像=MMD研究所)

執筆者:セノオ アキコ

※本調査レポートの百分率表示は四捨五入の丸め計算を行っており、合計しても100%とならない場合がございます。
※回答者の属性は会員登録後に無料レポートよりご確認いただけます。

【本調査に対するマカフィーのコメント】

現在日本は、公衆無線LANスポットを拡充させようとスポット数を増やす方向に向かっています。

また、トラブル防止のためのセキュリティ強化の動きもでてきています。

そんな中、今回は国内在住のスマートフォンユーザを対象に、公衆無線LANの利用実態を調査しました。

利用者はそもそも何故、スマートフォンで公衆無線LANを利用するのかについては、パケットを節約するためというのが一番の理由になります。 利用可能なパケット量を低く抑える携帯料金プランを選択し、合わせて公衆無線LANを活用することでコストを抑えられると思っている人が多いのだと思います。

一方で、公衆無線LANに対して思うことを聞くと「接続できる場所が少ない」「セキュリティが不安だ」「速度が遅い」などネガティブな意見が上位にランキングされる結果となりました。

残念ながら、公衆無線LANをうまく活用できているというポジティブな反応はあまり見ることができませんでした。

特に、セキュリティに関しては、「セキュリティが不安だ」という意見が多い中で、“パスワード/登録が不要”な公衆無線LANや提供元が不明なスポットへの接続をしているということが分かりました。

不安に思いつつも、リスクのある接続先を選択している実態が浮きぼりになり大変驚いていると同時に、セキュリティ専門ベンダーとして公衆無線LANがもつ脅威に対する啓蒙の必要性を強く感じる結果になりました。

マカフィーは今後の公衆無線LAN利用者の安心、安全を守るため、さらに対応を進めていきたいと思います。

マカフィー株式会社 CMSB事業本部 コンシューママーケティング本部
執行役員 本部長 青木 大知

(提供:MMD研究所