転職に関する「情報格差」は致命的

40代からの転職のリアル
(画像=THE21オンライン)

最近「40歳からの転職」が増えているという話を聞く。だが、実際にはどうなのだろうか。「ミドル専門の転職コンサルタント」として知られ、著書『40歳からの「転職格差」』が話題となっている著者がそのリアルを語る。

「一億総転職時代」にはなっているが……

「40歳を過ぎてからの転職が増えている」……そんな話を最近よく聞くようになっていると思いますが、これは事実です。その背景にあるのは、深刻な人手不足。とくにIT業界、宅配業界、建築業界などでは人手不足が深刻となっており、年齢にこだわらない採用も確実に増えています。40代や50代も転職する「一億総転職時代」が到来したとも言えると思います。

では、誰もがすぐに転職できるかというと、条件があります。それは、「職業を選ばなければ、また、年収や勤務地などの労働条件にこだわらなければ」ということ。ただ、多くの人はこれらに対するこだわりを持っているため、なかなかスムーズに転職先が決まらない事例が多々あるのです。

意外に知られていない「ミドル転職の現実」

転職先に求める条件に、「職種はこれまでと同じ職種」「年収はこれまで以上が希望で、少なくとも現状維持」「勤務地は東京23区内か、その近隣」などの条件をあげる人が多くいます。こうした方から「40歳を過ぎてからでも、転職はできますか?」と相談されると、「すぐに見つかるかどうか分かりませんし、場合によっては数カ月の時間がかかるかもしれませんが、外せない条件ということでしたら、ご希望に沿えるようまずは求人を探します」と答えています。

また、同時に「Indeed」などの求人サイトや他の転職エージェントにも登録して、できるだけ網を広げていただくようにお伝えしています。

ただ、残念ながら他のエージェントでは案件がないという理由でそれとなく登録を断られたりすることもあるようです。自分で求人サイトを検索してみて、初めて条件に合致する求人が少ないことを理解するという方もいらっしゃいます。