「責任感をなくそう!」と唱えれば、人生が変わる!

あるとき、「取引先に間に合わないかもしれない!」と思ってタクシーに乗ったら「あれ? 運転手さん回り道しているじゃない!」というのに気がついて「何をやっているんだ!」と怒ってしまいます。

こんなときに「こんな私だからなめられて、わざと高い料金を取ろうとしている!」とか「自分のダメな容姿のせいで相手になめられるんだ」と、変な考え方をしちゃいます。

怒った後も、妙に責任を感じてしまい、「運転手さんが気に病んで、仕事ができなくなったらどうしよう?」とか「私の考え方が間違っていたら、運転手さんを傷つけてしまったかも?」なんてことも考えちゃいます。

このように、不快な考えがぐるぐるしそうになったら「責任感をなくそう!」としてみます。

すると「ふざけんな!(真面目にやれ)」という言葉が頭に浮かんできて、自分を責めるぐるぐるがわいてこなくなります。

目的地に到着したときに運転手さんから「すみませんでした。料金は半額でいいです!」と言われたときに、いつもだったら「申し訳ないから払う」と相手の生活のことを心配して払ってしまうところを「当然でしょ!」と半額支払って気分よく目的地に歩いていけます。

後になっても、いつもだったら「なんであんなことを言っちゃったんだろう?」とか「どうして私はいつもあんな目に遭うんだろう?」と考えて自己肯定感が下がってしまうんですけど、「よく言えたな!」とか、「半分だけしか払わなかった私ってすごい!」と自己肯定感が上がっているのを感じてびっくりします。

責任感が強ければ強いほど自己肯定感って下がるんだ!ということに気づいて、びっくり。

そこで、「責任感をなくそう!」と片っ端から責任感の呪縛から解放されていくのが、楽しくなっていくんです。

(大嶋信頼著『「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法』より一部抜粋)

大嶋信頼(おおしま・のぶより)
心理カウンセラー/〔株〕インサイト・カウンセリング代表取締役
米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックに勤務する傍ら東京都精神医学総合研究所の研修生として、また嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室非常勤職員として依存症に関する対応を学ぶ。嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室室長、㈱アイエフエフ代表取締役等を経て現職。ブリーフ・セラピーのFAP(Free from Anxiety Program)を開発した。『あなたを困らせる遺伝子をスイッチオフ!』 (SIBAA BOOKS)、『「いつも誰かに振り 回される」が一瞬で変わる方法』(すばる舎)など、著書多数。(『THE21オンライン』2018年07月31日 公開)

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