住宅は建てたら終わりではありません。打ち合わせを重ねてようやく実現したこだわりの家も、アフターメンテナンスを怠ってしまうと、後々リフォームに大きな費用がかかってしまうこともあります。住宅において定期的に点検したい項目や、資産価値を高めるリフォームについて知っておきましょう。

長く住み続けたいなら定期点検を欠かさずに

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(写真=PIXTA)

家族のこだわりが詰まった住宅なので、できるだけ長く良い状態を保ったまま住み続けたいものです。しかし、住宅は日々、雨風にさらされ屋根や外壁は状態が劣化していきます。住宅を建てたときのまま放っておくと、「気付かないうちに屋根や外壁のヒビから雨水が侵入していた」ということも十分あり得ることです。湿気によって、カビの発生や腐敗といった被害が及ぶ可能性もあります。 住宅の問題点や劣化部分の早期発見ができれば、被害を最小限のうちに留めることができるでしょう。そのためには定期的にメンテナンスを行い、「住宅劣化を拡大させないこと」「予防すること」が、重要なポイントです。大切な住宅の寿命を延ばすためにも、家の健康診断である定期点検を心がけましょう。

一戸建てを長く持たせるメンテナンス

住宅を守るために欠かせないメンテナンスで、特に注意したいポイントと適切な修繕期間について見ていきましょう。

最も傷みやすいのは外壁

雨風や太陽光のほか、立地によっては海風にもさらされ続ける外壁。放置すると外壁材の間に亀裂が生じ、劣化部分から雨水が内部に侵入します。雨漏りによる機材の腐食や塗装膜の劣化も起こりやすいです。一般的に外壁は、10年前後で修繕が必要とされるため、メンテナンスは10年単位を目安にするとよいでしょう。

状態が良ければ、築20年目まではシーリングの打ち替えや塗装だけで済ませ、最も費用のかかる外壁の張り替えを築30年のタイミングまで持たせることも可能です。外壁の寿命を延ばす方法としては、定期的な外壁清掃も効果的です。

屋根も外壁と同じタイミングで

外壁と同じく定期点検を必要とするのが屋根です。一般的に屋根に使われている素材は瓦、金属の2タイプに分類されます。特に瓦屋根はこまめなメンテナンスが必要で、瓦の部分と内側の防水加工部分は10年ごとにチェックをしたいところです。葺き替え(ふきかえ)の時期は30年、傷み具合によっては35年程度でもいいでしょう。

金属の屋根については、建ててから10年を経過した際に点検と塗装などを行い、様子を見て築30年目に葺き替えを行うのが無難です。

バリューアップで資産価値を高めよう

適切な時期に住宅をメンテナンスしていても、経年変化にはあらがえないものです。しかし、リフォーム工事を行うことで資産価値を高め、家族の年齢や形が変わっても住みやすい環境へアレンジすることが可能となります。

最新設備への入れ替え

浴室やトイレ、キッチンといった住宅設備は毎日利用するため、ダメージを受けやすい部分です。一方で、使いやすさを高めた製品や新機能が備わったタイプが登場するなど、水回りの設備は常に進化しています。古くなって傷んだ設備を新品に変えることで、快適な住環境になるだけでなく、住宅の価値を高めることが可能です。

点検は約10~15年を目安とするといいでしょう。最初の点検時に補修だけで済んだ場合は、20年目のタイミングでリフォームを考えてはいかがでしょうか。配管も一緒にメンテナンス・交換を行うと、漏水の早期発見につながることもあります。

将来を見据えた住宅のバリアフリー化

高齢者に優しい内装にリフォームすることで、自分や家族が年を重ねても安心して暮らすことができます。日本では高齢化が進んでいるため、バリアフリー設計の住宅は今後も資産価値が高まる要因となるでしょう。バリアフリーに関するリフォームには、段差の解消、手すりの設置、楽に開閉できる引き戸への入れ替えなどがあります。早い段階からバリアフリーを検討して、生涯住み続けられる家づくりを目指しましょう。

建築会社はメンテナンスまで任せられるところを選ぼう

安全かつ快適に生活していくうえで、住宅の建設はもちろん、メンテナンスやリフォームも任せられる建築会社を選ぶことが大切です。これから家づくりを行う場合には、設計や費用だけでなく、アフターフォローまで整っている安心して長く任せられる住宅会社を探すようにしたいものです。(提供:MORIZOU online


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