リアルワールドの上場の概要と条件、初値は?
リアルワールドの上場日は、9月18日、東証マザーズに上場予定です。主幹事は大和証券で、上場時の発行済株数は、270万4,400株、公募価格は、2,530円で100株単位の銘柄になっています。上場時調達資金の用途としては、サーバーやソフトウエアなどの設備投資資金に充当し、業務効率向上やクラウド事業の負荷対策等を予定しているとのことです。銘柄コードは、< 3691 >です。
リアルワールドの事業内容と競合他社
リアルワールドのクラウド事業の収益は、主に2つあり、1つがクラウドメディアサービス事業で、企業の販促等にかかるインターネット広告を出してその成果報酬型広告や純広告での収益、もう一つがクラウドソーシングサービスで、企業の自社の業務プロセスの一部を外部の企業に委託することでかかる業務受託収入があります。
同社の2013年9月決算期の内容(連結)を見てみると、売上高20億6,600万円(前年同期比8.5%)、営業利益3,860万円(前年同期比56.7%減)、経常利益3,600万円(前年同期比57.6%減)、純利益は、206万円(94.4%減)となっています。売上以外は、前年同期比よりも下回っていますが、クラウド事業の新たな会員の囲い込み、メディアの創出、急成長が見込まれるスマートフォン向けのサービスなどの拡充や、人員強化など積極的な投資を行った結果というのが理由のようです。
しかし今年は、第三四半期(6月30日)までの業績を見てみると、売上高、20億4,100万円、営業利益1億4,700万、経常利益1億4,600万、純利益8,051万円とこのままだと前年を大幅に上回る業績が出そうな推移で動いています。
競合他社として注目されているのが、今年7月に東証マザーズに上場した「VOYAGE GROUP」< 3688 >です。同社もアドテクノロジーで広告関連事業やポイント交換事業を行っており、その点での事業が似通っている為に、比較対象とされているようです。「VOYAGE GROUP」の公募価格は、2,400円、初値は3,360円で公募から40%上げています。
9月11日に久々登場したIPOのJIAは、2,550円の公募に対して初値が、5,770円とかなり高めに寄付きました。もし来週も、このIPOの過熱感が続くようであれば、公募価格の2倍まで行くのではないかといわれています。公募価格2,530円に対して、3,500円から4,000円を超える可能性もあるのではないでしょうか?
上場後のリアルワールドの展開は?
リアルワールドの主な収益源の一つである、クラウドメディア事業に関しては、スマートフォン普及の拡大やインフラ基盤の拡大で、スマートフォン市場での優位性を高める必要が出てきており、スマートフォン分野へのさらなる注力を注ぎ継続的な成長を図る事、まだクラウドソーシングに関しては、まだまだ未熟な市場の為、認知度が低く、認知度の向上や市場拡大の為の業務の拡充などにも努めて収益を上げていくという事を行っていくようです。
競争が激化するインターネット市場とクラウドを通じて新たなサービス市場がでてきており、広告に関しては景気に大きく左右される分野なので、今後も不安定要素はありそうですが、一方のクラウドソーシングサービスは、まだまだ未熟な市場という事もあり、働き方を問われる今、この新しい分野の事業がどこまで世間に受け入れられ、伸びるのか期待をよせそうです。また、クラウドを通じて新事業も展開していきたいといっている同社の今後の行方にも注目していきたいと思います。
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Robert Reukema, LLM
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