【目次】
①共栄セキュリティーサービスIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【3/7更新】 ※一部有料会員限定
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【3/1更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- 共栄セキュリティーサービス
- コード
- 7058
- 市場
- JASDAQスタンダード
- 業種
- サービス業
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 我妻 文男 /1958年生
- 本店所在地
- 東京都千代田区九段南一丁目6番17号 千代田会館
- 設立年
- 1985年
- 従業員数
- 398人 (2018/12/31現在)(平均43.8歳、年収335.6万円)、連結413人
- 事業内容
- 施設警備、雑踏・交通誘導警備を中心とした警備業
- URL
- https://www.kyoei-ss.co.jp/
- 株主数
- 8人(目論見書より)
- 資本金
- 50,000,000円 (2019/02/12現在)
- 上場時発行済み株数
- 1,442,000株(別に潜在株式45,500株)
- 公開株数
- 494,500株(公募400,000株、売り出し30,000株、オーバーアロットメント64,500株)
- 調達資金使途
- 人材採用・人材育成、新規事業所や社員寮の設置資金、システム構築、事業生産性向上のための投資、その他運転資金
- 連結会社
- 2社
- スケジュール
- 仮条件決定:2019/02/26→2,040~2,100円に決定
- ブックビルディング期間:2019/02/28 - 03/06
- 公開価格決定:2019/03/07→2,100円に決定
- 申込期間:2019/03/08 - 03/13
- 払込期日:2019/03/15
- 上場日:2019/03/18→初値2,866円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:みずほ証券
- 引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:岡三証券 (岡三証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:いちよし証券
- 引受証券:あかつき証券
- 引受証券:岩井コスモ証券
- 大株主
- (同)あっとプラニング 650,000株 59.77%
- マックスコーポレーション(株) 100,000株 9.20%
- (株)ケイ・エス・エス 80,000株 7.36%
- 我妻 文男 62,000株 5.70%
- (株)サン総合メンテナンス 50,000株 4.60%
- 我妻 紀子 43,000株 3.95%
- (同)K-mac 34,000株 3.13%
- 阿部 克巳 33,000株 3.03%
- 我妻 和文 15,000株 1.38%
- 芹澤 成美 4,000株 0.37%
- 大亀 北斗 4,000株 0.37%
- 佐藤 貞治 4,000株 0.37%
- 業績動向(単位:百万円)売上高 営業利益 経常利益 純利益
- 2017/03 連結実績 5,287 327 386 240
- 2018/03 連結実績 5,347 305 388 260
- 2018/12 連結3Q累計実績 4,241 355 367 239
- ロックアップ情報
- 我妻文男、合同会社あっとプ ラニング、マックスコーポレーション株式会社、株式会社ケイ・エス・エス、我妻紀子、合同会社K-mac、阿部克巳は上場後180日目の平成31年9月13日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 10億3845万0000円(494,500株×2,100円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- 45,500株
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
-
共栄セキュリティーサービス<7058>は施設警備、駐車場警備、交通誘導警備、イベント警備、ボディーガードなど人的警備や駐車場運営管理等の事業を展開する企業である。
■事業内容について
同社は警備事業の単一セグメントである。ただし「施設・巡回警備分野」、「雑踏・交通誘導警備分野」、「その他」の3領域の警備事業を行っている。
「施設・巡回警備分野」はあらゆる施設(オフィスビル・商業施設等)を警備対象としており、施設警備、レセプション・コンシェルジュ、駐車場警備、空港消防業務のサービスを提供中である。特に出入管理・巡回・緊急対処等を行う「施設警備」は同社の主力業務となっている。
「雑踏・交通誘導警備分野」は交通誘導警備、イベント警備、ハイウェイ・セキュリティーから構成される。中でもイベント警備は、ラグビーワールドカップ2019や東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、関連する警備実績を積み上げている。
「その他」では、ボディーガード、駐車場運営管理、マンション代行管理、建物・施設管理の各サービスを提供している。警備対象者の身辺において不審者や暴漢からの人的被害などから安全を確保するボディーガードは、格闘技に精通しているスタッフが在籍する。企業役員をはじめハリウッドスターやアーティストなどのボディーガードにおいて、15年以上の実績を有している。
■部門別売上高
2018年3月期の売上高53億円のうち、3部門別の売上高は下記となっている。
・施設・巡回警備分野 36億円
・雑踏・交通誘導警備分野 16億円
・その他 2.0億円
売上高の半数以上(67%)が施設・巡回警備分野から計上されている。
■今後の取り組みについて
G20サミット、ラグビーワールドカップ2019、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会、大阪万博(2025年)と、国内で大規模国際的イベントが相次いで開催される。また凶悪犯罪や自然災害への対策においても、警備会社の役割に期待が寄せられ、同社に対する社会的ニーズは増加傾向にある。よって事業環境としては今後も良好に推移すると予想される。
しかしながら警備業における人手不足が深刻であり、2018年11月時点での警備員が含まれる保安の職業の有効求人倍率は8.25倍(「職業安定業業務統計」厚生労働省)と、非常に厳しい求人環境にある。
人手不足の中で需要が拡大しており、どのように人手を確保し成長に繋げるか、という部分が今後の課題である。
■業績推移
2016年3月期 売上高44億円、経常利益1.7億円、当期純利益1.0億円
2017年3月期 売上高53億円、経常利益3.9億円、当期純利益2.4億円
2018年3月期 売上高53億円、経常利益3.9億円、当期純利益2.6億円
2019年3月期(予想) 売上高57億円、経常利益4.2億円、当期純利益2.8億円
※2017年3月期より連結決算
2017年3月期→2018年3月期の業績は横ばいであったが、2019年3月期は増収増益がなされる予想である。2019年3月期Q3時点で売上高42億円、経常利益3.7億円であり、通期予想の達成に向けての進捗は順調である。
■財務状況
2018年3月期末時点で総資産31億円に対し、純資産合計24億円であり、自己資本比率は78%となっている。
借入金なく現預金12億円を有しており、また投資不動産5.5億円も保有。自己資本比率高く、無借金であり非常に安定した財務状況である。
■資金使途
IPOにより8.7億円の資金調達を行う計画である。調達資金については下記の使途が予定されている。
・人材採用・人材育成のための投資 3.0億円
・新規エリア進出のための投資 2.0億円
・社内基幹システム構築のための投資 1.0億円
・事業生産性向上のための投資 1.0億円
調達資金は事業拡大を目指しての投資に充当される。特に業界的な課題となっている人材採用・人材育成に最大の投資がなされる予定である。
■株主状況
役員の資産管理会社である合同会社あっとプラニング(株主シェア60%)、マックスコーポレーション株式会社(同9.2%)、株式会社ケイ・エス・エス(同7.4%)にて7割以上の株式が保有されており、安定的な株主構成となっている。
資産管理会社及び個人株主の中心の株主構成であり、ファンド及び金融機関の株主参入はない。
■今後の注目ポイント